2012年12月17日月曜日

スーパーあぶない刑事7話


   『将軍様一行登場』



今日から港署にまた仲間が増えることになりました。
京都府警から徳川将軍家の子孫が赴任して来る日だと言うのに真琴がいません。





徳川吉之「おはようございます」
大岡忠利「今日からお世話になります」
徳川治樹「徳川です」
近藤卓造「署長が席を外しているので・・・」






そこへ真琴7歳が戻って来ました。






大下真琴「もう字が読めねぇよ、瞳さん国語辞典ある?」
山路瞳「署長・・・」
大下真琴「んっ?どうしたの?」





瞳が真琴を署長と呼んだので徳川たちはびっくりした顔をしています。





本城慎太郎「それで、どの字が読めないんだ?」
大下真琴「これ」
本城慎太郎「(たんさく)って読むんだよ」
大下真琴「ありがとう、ルビふっとこう」
徳川吉之「あの~署長はどちらですか?」
近藤卓造「この子が、署長です」






と言うと近藤課長は息を呑んだ。





海堂進二「子供・・・ですよね?」






すると徳川は真琴に目線を合わせた。





徳川吉之「今日からお世話になります徳川吉之です。階級は警部ですよろしく」
大下真琴「署長の大下真琴です」
大岡忠利「大岡忠利です階級は警部補です、よろしく」
海堂進二「海堂進二巡査部長です、忍びの末裔です」
松田香苗「松田香苗巡査部長です、同じく忍びの末裔です」
木葉聡「木葉聡巡査部長です」
鈴村皐月「鈴村皐月です階級は巡査長です同じく忍びの末裔です」
徳川家光「徳川家光階級は警視です、吉之の兄です」
十文字隼人「十文字隼人階級は巡査長です」
倉田園子「倉田園子です、巡査長です」
大月半蔵「大月半蔵、階級は巡査部長です」






全員の自己紹介が終わりました。
大下たちも自己紹介しました。
ここは長くなるので省きます。





大岡忠利「署長、よかったら手伝いましょうか?」
大下真琴「はいお願いします、俺漢字があまり読めないので」
大岡忠利「プッ、お手伝いしますよ」
大下真琴「今、バカにしました?」
大岡忠利「失礼しました」
大下真琴「では、来て下さい」
大下勇次「ちょちょ、真琴」
大下真琴「事件が発生したら呼んでくれ」






と言うと忠利の腕を掴んで連れて行ってしまいました。






近藤卓造「あのじゃ席はこの列を使って下さい」
松田香苗「はい、ありがとうございます」






徳川たちは席に荷物を置いた。
大岡の分の荷物も置いといた。
そして資料室に来た大岡と真琴は・・・






大岡忠利「それで何をお手伝いすればいいですか?」
大下真琴「まずはこの山積みの捜査資料を年号順に整理したいんです」
大岡忠利「なるほど、確かにバラバラですね」
大下真琴「そうなんですよ、少しは整理したんですけどまだまだあるんですよ」
大岡忠利「この量をお一人で?」
大下真琴「はい、だから全然進まなくて」





真琴と忠利は捜査資料を年号順に古い資料から棚に置いて整理して行きました。





大岡忠利「これを一人で整理していたんですか?」
大下真琴「今日は一人でやっていました」
大岡忠利「大した子だ、もちろん褒め言葉ですよ」






忠利は言いました。





大岡忠利「私は徳川の家にあった古い昔の資料を持って来ました」






大岡は自分の席に戻って資料を取って戻って来ました。






大下真琴「うわぁ本当に昔の資料ですね」
大岡忠利「昔の刑罰は厳しかったのはご存知ですか?」
大下真琴「はい、それに比べて今最高刑罰が死刑だから、かなり甘いと思います」
大岡忠利「と、言うと?」
大下真琴「例えば女の子を誘拐して殺しても懲役10年未満でしょ?」
大岡忠利「確かに、死刑にはならないのが被害者家族としては歯がゆいでしょうね」
大下真琴「アメリカみたいに人を殺したら懲役120年とかにしちゃえばいいんですよ」
大岡忠利「ハッハッハッ! 向こうは日本よりも犯罪が多いから、その分刑罰も厳しいのでしょう」
大下真琴「日本だって決して平和とは言えない、イカレタ奴もいるしヤクザは暴れるし」
大岡忠利「そうですね、犯罪者に日本もアメリカも変わらないかもしれませんね」
大下真琴「だから俺はこの仕事が好きになって刑事になれたんです」






そこへ徳川が顔を出しに来た。





徳川吉之「やぁ、事件だ、ヤクザ風の奴らが中華街で一般人相手に暴れているそうだ」
大下真琴「またか、勇次たちは」
徳川吉之「外にいる」






資料室を飛び出して外に出た。
大下たちは車に乗っていた。





本城慎太郎「真琴乗りなぁ」
真琴「おぅ」





中華街へ急行しました。着いたと同時に窓ガラスの割れる音がしました。
店員の一人が逃げて来て助けを求めて来ました。






店員「助けて下さい、中にヤクザが・・・」
鷹山敏樹「勇次」
大下勇次「オーライ」





とタカと勇次が拳銃を抜いて行こうとすると真琴が止めた。





大下真琴「待て二人とも、中に人質は何人いますか?」
店員「女性2人と男性3人のお客様と店員2名おります。犯人は7人」
本城慎太郎「7人か犯人も合わせると14人、うかつに手は出せねぇな」
青木順子「どうします?」






すると真琴は木葉に聞いた。





大下真琴「人質の救出が最優先だ、木葉さん煙硝玉持ってますか?」
大下勇次「ある訳ねぇだろ」
木葉聡「4つほどありますけど」
町田透「あるのかい!」
吉井浩一「シーッ声が大きい!気づかれるだろ」
大下真琴「貸してこれを使って怯んでいるスキに踏み込むぞ」





なんちゅう事を言い出すんだ?とお思いでしょうがこういう人です。






大下真琴「いいか煙が立ち込めたら進二たちは人質を救出してくれ」
海堂進二「了解」





真琴は煙硝玉を投げ込んだ。
爆発と共に煙が立ち込めるとタカたちが突入ました。
進二たちは人質を救出した。






松田香苗「警察です助けに来ました」
女性「刑事さん・・・」
鈴村皐月「さぁこっちです」
犯人A「ゲホゲホ、クソ火事か?」





“バン💥バン💥バン💥”





拳銃を発砲して犯人たちの持っていた拳銃が吹っ飛んだ。





大下真琴「運が悪かったな、今度からは港署関内で暴れんのはやめときな」
大下勇次「お前らどこの組の連中だ?」
犯人B「知ってどうなる?」
鷹山敏樹「別に言わなくてもいいけど」





涼しい顔でタカが後ろから犯人に拳銃を向けて
近づいて来た。






本城慎太郎「あ~おはずかしぃったらありゃしない」
藤村亮「港署関内で暴れてくれちゃって運が悪かったな」
大下真琴「そのまま連行しろ」
全員『了解』






吉井たちは犯人たちを取り押さえて連行した。
港署に戻ると・・・





犯人A「こんなガキに捕まるとは・・・」
本城慎太郎「おい真琴、舐められているぞ」
大下真琴「お前から御仕置きしてやろう」





署に戻って取調室に入れた。
真琴はロープを持って取り調べ室へ入りました。数分後。






犯人A『ギャー!!』
大下真琴「ジタバタすんじゃねぇ💢」
本城慎太郎「よっしゃ、ハハハ!」
徳川吉之「何だ?今の声は?」
大下真琴「しゃべる気になったら下してやるよ」






真琴と慎太郎が取り調べ室から出て来た。






徳川家光「署長、今の悲鳴は何ですか?」
大下真琴「ムフ♪お・し・お・き」





と言う真琴に一同は寒気を感じた。






大下勇次「あいつの残酷さは港署一なんだよね」
近藤卓造「署長~ま〜たやったんですか?」
大下真琴「だってあいつかわいくないんだも~ん」
藤村亮「ガキか?」
原田実「いや子供だろ、署長は」
藤村亮「あそっか」
村木拓「どれどれ」






と拓は取調室を覗いた。






村木拓「うわぁ」
大下真琴「さぁて、いつまで保つかね?」
本城慎太郎「俺たちは待つだけいい訳、こんな楽な仕事はないよな」
町田透「相変わらずやる事が過激」





真琴と慎太郎はそれぞれコーヒーとお茶を乾杯して飲んだ。





宮本謙「かなり型破りな人だとは聞いてはいたが」
武田英彦「本城以上の型破りで残酷な人ですね」
鷹山敏樹「武さん、あんなのは序の口ですよ」
大下勇次「そうそう」





20分後犯人が白旗を上げて来ました。






大下真琴「20分か、ぶんちゃん後はよろしこ」
田中文男「お任せあれ」





田中は取調べを始めました。
おかげでペラペラと供述してくれました。






田村竜一「俺は田村竜一だ、もう一人は大平茂バラバラに雇われたんだ」
本城慎太郎「金はいくらもらったの?」
田村竜一「前金で30万仕事が終わったら成功報酬で70万だ」
大下真琴「計100万か、だがこんな騒ぎを起こすだけに払うにしてはけっこうな大金だな」
田中文男「お前たちヤクザだろ?」
田村竜一「違げぇよ、ちなみに拳銃は大平に渡されたものだ」
田中文男「そこまで用意していたなら、なぜ自分でやらなかったんだ?」
田村竜一「知らねぇよ、俺らはただ一般人を巻き込んで暴れろと頼まれただけだ」






田中は取調室から出て来た。






大下勇次「どうだった?」
田中文男「名前は田村もう一人は大平と言うそうだ」
町田透「あいつらを雇ったのは誰です?」
田中文男「名前は名乗らなかったそうだ」





真琴が考えていると・・・





徳川吉之「あの二人を泳がせてみるか?」
大下真琴「それいい、慎太郎二人を釈放しろ」
本城慎太郎「Iget,it」






本城は大平を留置所から出して自由にしてやった。
大下・鷹山・青木・藤村が交代で尾行に着いた。
なぜこのやり方かと言うと見つかってもすぐに人を交代出来るようにするためだ。






鷹山敏樹「鷹山だ、大平が今ゲームセンターに入って行った」
青木順子「了解中へ入ります」






順子と亮がゲームセンターの中に入って行きました。






藤村亮「順子さん、あそこ」





大平はレーシングゲームで遊んでいました。
するとゲームセンターのスタッフが大平に近づいて何かを話している。






青木順子「何かしら?」






大平はスタッフの男に店の公衆電話に案内された。





店員「こちらです」
大平「どうも」





大平は受話器を持ち話し始めた。





藤村亮「相手は誰だ?」
青木順子「青木です、大平は今フロントの公衆電話で誰かと話しています」
大下勇次『会話聞けますか?』
青木順子「やってみるわ」





順子は大平の近くまで来て耳をすませた。






大平「ああ予定通りPAULSTARで落ち合おう、じゃ一時間後」






と言って受話器を置いた。
人目を気にしてまたゲーム始めた。






青木順子「一時間後PAULSTARで誰かと待ち合わせるみたい」
藤村亮「よっしゃ、大下さん」
大下勇次「聞こえたよ、よし俺たちは先回りするぞ」
本城慎太郎「OK、署長たちに伝える」
武田英彦「どうした?」
本城慎太郎「大平がPAULSTARで仲間と落ち合うそうです、我々も行って来ます」
大下真琴「俺も行く、丁度いいものがあるし、あとよろしこ」






と言うと真琴も本城たちと出て行きました。





近藤卓造「あっ署長!」





近藤課長が言っている間に真琴は本城たちと鉄砲玉のようにすっ飛んで行きました。





近藤卓造「まったく、署長なんだからおとなしくしていてくれりゃいいのに」
宮本謙「まぁまぁ、ここは署長に任せましょう」





宮本課長が近藤課長をなだめている。
20分後、真琴たちもPAULSTARに合流した。





吉本和彦「中には何人いますか?」
本城慎太郎「3人入って行った、だが正確な人数は確認出来ない」
鷹山敏樹「勇次、様子を見に行こうぜ」
町田透「マズイですよ、出て来るまで待ちましょうよ」
大下真琴「俺も同感だ、バレたら手が出せなくなる」
鷹山敏樹「しかし、顔くらいは確認した方がいいだろう?」
大下真琴「トシくんたちが行くとすぐドンパチが始まっちゃうじゃん」
田中文男「同感です、どうでしょう、ここは忍びの末裔たちに探らせては・・・」
大下真琴「それいい考え、文男さん冴えてるじゃない、じゃ進二くんと香苗ちゃんで様子見て来て」
松田香苗「分かりました、行って来ます」






海堂と松田は静かにPAULSTARに潜入して行きました。





吉井浩一「さすが忍び」
吉田春彦「それにしてもこんな所で落ち合うのかな?」
徳川吉之「人目に付かないところを選んだのだろ?」
大下勇次「まぁたいていのワルはここをよく使ってますけどね」
吉田春彦「我々の目を欺くためですね」






その時PAULSTARから銃声が聞こえた。





木葉聡「まさか見つかったのか?」





そうではなかった。
海堂と松田が戻って来た。





松田香苗「大平が撃たれました」





すると一台の白い乗用車が飛び出して来た。





大下勇次「あいつだ!」
鷹山敏樹「勇次」
大下真琴「慎太郎俺たちも行くぞ、透たちは中を頼む」
町田透「了解」






大下親子・鷹山・本城は大平の車を追跡した。
一方吉井たちはPAULSTARに入ると倒れている大平がいました。






吉井浩一「大平!しっかりしろ、誰にやられた」
大平「み・うら」






三浦と言い残して大平は息を引き取った。






大月半蔵「三浦、三浦とは誰だ?」






すると吉之が店の公衆電話で真琴に連絡した。





大下真琴「撃たれたのは大平の方?じゃ前の奴は誰なの?」
徳川吉之『大平は三浦と言い残して息を引き取った』
大下真琴「三浦・・・銀星会の?」
徳川吉之『いやそこまでは俺には分からん』






真琴は敏樹に無線で聞いた。





大下真琴「タカ、銀星会に三浦って幹部がいたよな?」
鷹山敏樹「いるよ、それがどうした?」
大下真琴『前の車は大平じゃない、奴はPAULSTARでくたばったよ』
鷹山敏樹「マジ?!」
大下真琴『大マジ』
大下勇次「ふふん♪面白くなって来たじゃない」
鷹山敏樹「銀星会かぁ、これで潰す口実が出来た訳だ」
大下真琴「捕まえるのはアクマで三浦だからな」
鷹山敏樹『分かってるよ』
徳川治樹「大丈夫か?」
大下真琴「いや不安だ」
徳川吉之『署長、俺たちもそっち行こうか?』
大下真琴「そうね、相手は銀星会だからね、来てもらおうかな」
徳川吉之『じゃ本城たちも連れて行くよ』
大下真琴「そっちは終わったの?」
徳川吉之『今、鑑識の安田さんたちが片付けているところだ』
大下真琴「なるほど、OKじゃそっちは安さんと河合ちゃんに任せていらっしゃいよ」
徳川吉之「フッすぐに追いつくよ、鷹山たちに伝えてくれ俺たちが着くまで暴れるなって」
大下真琴「なるべく抑えとく」






無線を切った。





徳川治樹「大暴れね、そんなにすごいのか?」
大下真琴「あぶないのはあの二人だけじゃなくてよ」
徳川治樹「ほぅ他に誰です?」
大下真琴「勇次パーパが言うには俺が一番ヤバイらしいよ」
徳川治樹「まぁ取り調べのやり方見れば分かる気がするけど・・・」






大下たちは銀星会の事務所に着きました。





大下勇次「さて行きますか」





4人は事務所の扉を開けた。






チンピラ「誰じゃコラァ!」
松本「これはお二人さんお揃いで、そちらは?」
大下真琴「この二人の監視役だよ、会長世代交代しちゃったの?」
松本「えぇ長尾さんは隠居しましたよ」
徳川治樹「隠居ねぇ、そうは見えないが・・・」
松本「そちらはお初ですね」
徳川治樹「今度港署に配属して来た徳川だ」
松本「ほぉ徳川ってあの徳川家康かなんかの子孫ですか?」
徳川治樹「本家の子孫だ」
鷹山敏樹「あいさつはそのくらいで、三浦はどこだ?」
松本「三浦・・・?」
大下勇次「てめぇんとこの幹部の三浦だよ」
松本「あいつならこの3日来てないですよ」
大下真琴「自分の手下にはちゃんと目を光らせとけよ」
松本「すいません、私も今月組長になったばかりでしてね、以後気をつけますよ」
鷹山敏樹「三浦に伝えろ、俺たちから逃げられると思うなとな」
松本「伝えましょう」





大下がドアを開けて出て行きました。
大下たちが出たのを確認すると・・・





松本「あの野郎何をやってるんだ?」
上村「連絡が取れません」





その会話を真琴が聴いていた。






大下真琴「三浦が来てないというのは本当らしいね」
大下勇次「奴は会長に背いて動いているようだな」
徳川治樹「こうなったら奴らより先に三浦を捕まえるしかないな」
鷹山敏樹「もうすぐ本城さんたちも来る、手分けして探そう」






外に出ると本城たちが合流して来た。






原田実「遅くなってすいません、それでどうでした?」
大下勇次「三浦は単独で動いてるようだ」
村木拓「じゃ探すのは困難ですね」
徳川治樹「そうだな」
大岡忠利「三浦の立ち回りそうなところは?」
鷹山敏樹「いくつかあります」
鈴村皐月「じゃ手分けして当たりましょう、場所言って下さい」





鷹山は三浦の行きそうなところを何ヵ所か書いて渡した。






藤村亮「ここか」
本城慎太郎「行くよ」
藤村亮「はい」
原田実「拓、俺たちはこっち当たろう」
村拓「おぅ」
青木順子「夏美、ここ行くわよ」
芝夏美「はい」





三浦の立ち回りそうな場所へ行きました。





田中文男「田中です、こっちは空振りでした」
谷村進「谷村です、こっちもダメでした」
海堂進二「海堂です、同じくダメでした」





メモに書かれてあった場所はすべて空振りでした。





大下真琴「敏樹たちの方はどうだろう?」






その頃大下と鷹山は三浦を見つけていた。






鷹山敏樹「勇次、いたぞ」
大下勇次「おっ、野郎こんな所に隠れてやがったのか」
鷹山敏樹『鷹山だ、三浦を見つけた場所は港南の倉庫だ』
大下真琴「港南の倉庫だね、すぐ行く」






本城たちもみんな合流しました。





本城慎太郎「タカ」
鷹山敏樹「本城さん、奴らは中です」
芝夏美「三浦と話している男は誰かしら?」
徳川吉之「隼人・皐月探れるか?」
鈴村皐月「やってみます」






隼人と皐月は倉庫内へ入って行きました。
勇次・敏樹・慎太郎・真琴は拳銃を抜いた。





藤村亮「いつでもOKです」





隼人と皐月は鉄の屋根に登って中を覗いた。





鈴村皐月「1・2・3・・・30人いるわ」
十文字隼人「よし、署長たちに知らせよう」






皐月と隼人は気づかれないようにその場を離れた。




原田実「どうでした?」
鈴村皐月「三浦がどうか分かりませんが30人はいました」
町田透「30人?!そんなにいるの!」
本城慎太郎「そんじゃ二手に分かれて侵入しようか」
徳川吉之「うん」





裏口には慎太郎・浩一・谷村・和彦・半蔵・園子・忠利・春彦の8人が回った。
表は真琴と敏樹を先頭に素早く中へ侵入して行きました。





海堂進二「隼人、どの辺りだ?」
十文字隼人「あの柱の奥です」
鷹山敏樹「OK」





敏樹はドンドン進んで行く






大下勇次「タカは銀星会がいるから張りきってるんだよ」
徳川治樹「ここで分かれよう」
大下真琴「よし、3人ずつくらいになって囲むように回り込め」
全員『了解』





一方本城たちも2人ずつ分かれて機会を待った。





本城慎太郎「真琴が合図するはずだから、それを待ちます」
大岡忠利「分かった」






真琴・勇次・治樹は配置に着くと本城たちに合図した。
心の中で『セーノ』とカウントして立ち上がった。






鷹山敏樹「そこまでだ」
本城慎太郎「あ~おはずかしったらありゃしない、囲まれていることにも気づかないなんてさ」
三浦「サツがいつの間に?」
大下真琴「三浦、会長に背くなんていけないなぁ、覚悟しろよ」
三浦「大下・・・」
芝夏美「大平を殺したのはあなたね」
原田実「大平を殺したのはお前の単独か?」
三浦「うるせぇ!蹴散らしてズラかるぞ」
徳川治樹「そうはさせん、全員務所へ送ってやる」
チンピラ「やっちまえ!」





ザコたちが発砲して来た。





大下真琴「ザコに用はねぇ💢」
田中文男「署長、ザコたちは我々に任せて三浦を捕まえて下さい」
大下真琴「中さん、みんなここは頼んだぜ、勇次・敏樹・治樹・吉之・慎太郎おいで」






真琴たちは三浦と数人の手下たちを追いました。





徳川吉之「おい真琴それ手榴弾だろ?煙硝弾の方がいいんじゃないか?」
大下真琴「大丈夫、破壊力はそんなにねぇから」
徳川治樹「だって」
徳川吉之「あぶないことするな、生け捕りにするんだからな」
大下真琴「分かってるって見てな」






真琴は手榴弾のピンを抜いて松本と三浦に向けて投げた。
ドッカァーンという爆音と煙幕が松本と三浦を包み込んだ。






三浦「ゲホゲホ!」
大下勇次「あぶない奴」
大下真琴「いつの時代も悪党の栄えることはない、みんな捕まっているし」
三浦「クソ、怯むな!サツさえぶっ殺せばこの続きが出来る、やれやれ!」
鷹山敏樹「上等だよ、この野郎💢」
大下勇次「タカ」
鷹山敏樹「OK」
大下真琴「治樹・吉之行くぞ」
徳川治樹「思うままやれ、吉之と俺がフォローしてやるから」
大下真琴「じゃついておいで」






拳銃を握りしめると真琴は素早く移動して行きました。






徳川吉之「速いなぁ」
大下真琴『早く』





真琴は松本の後ろに素早く回り込んで拳銃を突きつけた。





大下真琴「動くな」
松本「ガキ?大下か?!」
大下真琴「銃を捨てろ」





離れた場所からタカと勇次も拳銃を向けた。
松本は銃を捨てて手を挙げるふりをして懐から
ナイフを取り出した。





大下真琴「やめておけ、お前に勝ち目はない」





真琴にはお見通しでした。
治樹と吉之が松本に近づいて手錠をかけた。





鷹山敏樹「あら終わっちゃったの?」
大下真琴「悪りぃな、トシくん」
鷹山敏樹「やったじゃん」
大下勇次「これで横浜も少しは平和になるかもね」
徳川吉之「だと、いいがな」





そして・・・






真山薫「みんなお帰り」






帰って来ると真琴はすぐに机に向かい報告書を書きました。





大岡忠利「報告書ですか?」
大下真琴「うん、約束だからね。まぁ俺も楽しいんでるけどね」
大岡忠利「手伝うことはありますか?」
大下真琴「これは大丈夫ありがとう忠利さん」
近藤卓造「本部長と大原刑事部長と浅見刑事局長の分と3人分だからな」
町田透「マジメですよね~本当」
武田英彦「署長の爪の垢を煎じてお前たちに飲ませてやりたいくらいだ」
村木拓「それじゃまるで俺たちが不真面目みたいな言い方じゃないですか」
宮本謙「似たようなものだろう」
原田実「いや俺は違いますよ」
村木拓「実は硬すぎなの」
青木順子「そうそう」
原田実「順子さんまで!」
青木順子「でも拓もそのいい加減さは直しな」
村木拓「そんなぁ」
大下真琴「うるせぇぇ💢集中できねぇだろ」
村木たち『すいません』





真琴に怒られて静まる実たちであった。





徳川治樹「あ~あ怒らせちゃった」
本城慎太郎「さて俺も机の上片付けよう」






本城は自分の机を片付け始めた。
真琴は報告書をモクモクと書き続けている。





大下勇次「俺たちは真琴とは長いからね」
鷹山敏樹「若いうちに子供作っちゃって、しかもお前よりしっかりしてるし」
大下勇次「薫の腹から出て来たんだよなぁ」
鷹山敏樹「クス!結婚初夜で出来ちゃったと聞いた時はびっくりしたもん」
大岡忠利「しかしこれから賑やかになりそうですね」
近藤卓造「先が思いやられます」
宮本謙「彼が署長でいる限りは大丈夫ですよ」
近藤卓造「そう願いたいですね」
鈴江秀夫「薫ちゃん、署長って本当に大下さんと薫ちゃんの子供?」
大下薫「当たり前でしょ!」






夏美と鈴江は薫と真琴を見比べていた。






本城慎太郎「トンビが鷹を産んじゃったんだね」
大下薫「ヘン!真琴はれっきとしたオレの息子でぃ!」




つづく。

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