2012年12月18日火曜日

スーパーあぶない刑事20話

                                 
           『暴走集団S』



港署関内で暴走集団が暴れているとゆう一般市民からの
通報があったので現場へ急行した一同。
彼らが目にしたのは一般市民の家や店の門を壊しまくる若者の姿だった。






藤村亮「ア然くらっちゃうな」
大下勇次「よっしゃ、一気に片付けちゃる」
大下真琴「ヤレヤレ・・・」







大下たちは50人近くいる暴走集団の中に飛び込んで行きました。
相手も大下たちに気づき応戦して来ました。






鷹山敏樹「おい、未成年も混ざってないか?」
青木順子「混ざっているかもしれないわね」







確かによく見ると幼げな顔をした者もいます。
本城たちは真琴を見ています。
香港のサモ・ハン・キンポー直伝のカンフー技が見られるからです。
真琴は次々と男たちをぶっとばして行く。







徳川吉之「おぉ、別人のようだ!」
町田透「本当ですね。しかも動きが速い!」
大下真琴「よそ見してんじゃねぇ💢手伝え!」






真琴に怒られて吉之と透は軽く頭を下げた。







本城慎太郎「すげぇ!あいつ一人でやっつけそうな感じだな」
村木拓「あっ待て!このガキ💢」







村木と原田は倒れている奴らに手錠を行きました。
海堂たち忍び組も戦っています。しかし何人かの若者には逃げられてしまいました。
捕まえた若者は8人、その8人を連行しました。
署に戻ると田中・本城・鷹山・真琴が二人ずつペアを組んで一人一人取り調べました。







田中文男「・・・ハケェ~」
本城慎太郎「逃げた仲間のこともゲロしてもらおうか」






取調室2の鷹山と真琴は・・・






鷹山敏樹「何とか言ったらどうなんだよ」
大下真琴「せめて名前だけでも教えて」
男「フッ」






男はタカと真琴の顔を見回すと鼻で笑って椅子に寄りかかった。
その行為に頭に来たのは・・・真琴の方だった。
真琴は立ち上がると男が座っている椅子に低い体勢になって思いっきり蹴飛ばした。
男が転げ落ちると更に壁の方まで追いつめて蹴りの姿勢を取った。
これにはさすがの鷹山も慌てた様子で止めに入り男に・・・







鷹山敏樹「お願いしゃべって」






と、言いました。
すると男が口を開いた。





金山「金山修一18才フリーター以上」






それだけ言うとまた無口になってしまった。
供述をメモした鷹山と真琴が取調室から出て来ました。




大下真琴「18のクソガキが💢」
徳川宗明「すごい音がしたね」
鷹山敏樹「ええ、署長がプッツンしちゃって、あっとゆう間の出来事でした」
近藤卓造「何をしたんですか?署長」





近藤課長の質問に真琴は涼しい顔をして





大下真琴「ただ、ちょっとね椅子を蹴り倒して壁に追いつめてやっただけ」





と言いました。






原田実「サラリとすごいこと言いますね」
吉井浩一「さすが大下の息子、やることが過激」





そう言いながらパパは勇次を見た。
目が合うと勇次は咳払いをして言った。





大下勇次「それで何かしゃべったのか?」
大下真琴「トシくん」
鷹山敏樹「金山修一18才、フリーター以上です」
徳川宗明「それだけ?名前と年齢だけ?しゃべったのは」






宗明の質問に真琴とタカはうなずきで答えました。






大下真琴「もうひと暴れすれば全部吐くかもよ、試してみようか?」






と言って真琴は拳を握って見せました。






藤村亮「こりゃ生きて出られる保証はねぇな」
近藤卓造「あの、もっとお手柔らかに取り調べてもらえませんかね・・・」
大下真琴「それはあの男次第です」





真琴の言葉に課長たちは凍りついた。






本城慎太郎「選手交代しようか、海堂とタ~ク、頼む」
村木拓「任しといて下さい」








進二と拓が取調室2に入りました。
宗明が真琴にミルクコーヒーを淹れてくれた。






徳川宗明「コーヒー牛乳なら飲めるでしょ」
大下勇次「ちょちょ、まだ10才なんですからコーヒーはダメですよ」
徳川宗明「固いこと言うなよ~砂糖だって入っているし」
大下真琴「わ~い!いただきます」
大下勇次「ちょちょ、あ~飲むなっちゅうの!」
大下真琴「あ~美味しい」







コーヒーを飲んでマッタリとしている真琴。







大下勇次「もう宗さんやめてよぅ」
徳川吉之「大下にも一応親としての自覚があったんだ」
町田透「あったんだぁ」
大下勇次「うるさいな、もう」
大下真琴「美味ちぃ~」







一方交代した海堂と村木は金山を見つめる。
金山は窓の外を見ている。






海堂進二「次は逃げた仲間のことを話してもらおうか」
金山修一「仲間は売らねぇよ、それは他の7人も同じだ」
村木拓「ほぉ、ご立派なこと」
海堂進二「うちの署長、子供だが凄腕のスィーパーなんだ、おまけにカンフーの達人でもある」
金山修一「それが何だって言うんだ?」





金山が乗り出した。





村木拓「ウソをついたり下手なマネをすれば・・・お前二度とシャバに出られなくなるぜ」
海堂進二「それなら仲間のことを吐いてラクになった方がいいだろう?」






そこへ一息ついた真琴が入って来ました。






大下真琴「どう?何かしゃべった?」
村木拓「仲間は売らないって言っています」
大下真琴「あ、そう仕方ない、生きながら苦しんでもらおうか」







この真琴の言葉に海堂の顔色が変わった。
金山がそれに気づいた。




金山修一「な、なんだよ・・・」
海堂進二「お前、地獄を見るぞ」






村木もうなずく。





大下真琴「8人を屋上へ連れて行け」
村木拓「やっぱりやるんだ」






海堂たちは七人の男たちを屋上に連れて行きました。
それも眼目隠しをさせて・・・真琴たちも来ました。






本城慎太郎「それで、どうするんだ?」
大下真琴「こうするの」






と、言って真琴は四人ずつに分けてゴムロープで縛り挙げ金網の外に縛りつけました。
そして目隠しを外した。






大下真琴「目を開けてもいいよ」
金山たち『うわぁ!おいマジかよ!?』
大下真琴「話す気になるまでそこにいろ、そこを少しでも動くと落っこっちゃうよ」
海堂進二「話す気になったら助けてやる」
大下真琴「はい撤収『進二、中から見張っていて下さい』」
海堂進二「了解、任しといて下さい」







真琴たちは戻って来ました。







原田実「何をやったんですか?」
大下真琴「観に行ってみたら」
原田実「そうします」






原田は屋上へ行ってみました。
戻って来ると原田は興奮していました。







原田実「すごいですよ署長!気に入りました」
大下真琴「本当!実って正攻法主義者じゃなかった?」
原田実「それは昔の話です」
大下真琴「フッ俺も実のことが気に入った、あっ安心してあれ落ちでも平気バンジージャンプ一式道具だから」
原田実「なんだぁ、それなら安心だ」







真琴と実は見つめ合い微笑んだ。
一方屋上では進二がドアに寄りかかって金山を見ている。







金山修一「お~い、誰もいねぇのかよぉ」







金山は白いハンカチを口に銜えた。
ハンカチが風に揺れる。
それを見て海堂が戻って来ました。







海堂進二「金山が降参しました、降ろしてやってもいいですか?」
大下真琴「OK、勇次、トシくん手伝ってやって」
鷹山敏樹「は~い、行って来ま~す」







三人は屋上の金山を下して連れて来ました。
金山は寒さで震えています。







本城慎太郎「おい毛布掛けてやりな」





吉井が金山に毛布を掛けた。
ある程度暖まると金山が語り始めた。





金山修一「七人の名前は、原西、奥田、村上、中島、内村、大橋、坂本だ」
町田透「最近、あの辺で暴れているようだが、リーダーは誰なんだ?」
金山修一「原西だよ原西佑二、格闘技が得意でここまで負け無しだ」
大下真琴「負け無し・・・か、フッおもしろい手合わせ願いたいモノだ」






真琴がニヤリと笑った。






金山修一「本気かよ!原西は空手の有段者だぜ、殺されるぞ」
大下真琴「俺も黒帯を持っている、それに言ったろう香港で修行したんだぜ」







金山に手出しはさせないとゆう条件で仲間の所に案内させることに・・・
次の日。金山の案内で仲間のアジトへ向かいました。





徳川吉之「たまにはゴミ掃除をしなきゃな」
藤村亮「そうっすよね」







大下たちは原西達がいる溜まり場に金山たちを案内させました。







金山修一「ここだ、中にメンバーのバイクが止まっている」
本城慎太郎「あっよしよしよし行こうか」
金山修一「チーム名はS、暴走集団Sだ」
徳川治樹「どこにいる?」
金山修一「あそこだよ」






金山を先頭にして倉庫に入って行きました。
青木たちは裏へ回りました。







芝夏美「七人いる?多くない?」
原田実「大下さん、こっちの七人はどうしますか?」
大下勇次「こいつらを解放したら15人になる」






すると真琴が思わぬことを言い出した。








大下真琴「金山とこの仲間七人を解放してまとめて潰す」
大岡忠利「それいいですね、この際手間を省きましょう」






田中たちもその案に賛成しました。
谷村たちが七人を解放しました。
金山たちは原西たちのとこへ行きました。








原西佑二「金山、お前ら捕まったんじゃないのか?」
金山修一「スキを見て逃げ出して来た、だがデカがここに来るのも時間の問題だ、ヅラかるぞ」
坂本「港署の大下ってガキが手ごわい奴なんだ」






金山たちに時間稼ぎをさせてそのスキに大下たちが包囲する寸法だ。
準備が整いました。
本城と真琴と吉之がいつものを始めました。






本城慎太郎「あ~おはずかしぃっらありゃしない、囲まれていることにも気づかないなんてさ」
徳川吉之「大ネズミたちを掃除しに来た」
大下真琴「観念したらどうだ?まぁ容赦はしないが」
原西佑二「出て来い!」






原西の言葉に応じて原田たちが姿を見せました。






吉本和彦「逃げようとしても無駄やで」
村上「フン、俺たちSはなダテに修羅場を越えて来たんじゃねぇんだよ」
鷹山敏樹「その運も今日限りだ」
金山修一「やっちまえ!」






金山たち15人は鉄パイプやナイフを手にかかって来た。
原田・村木らが先頭になって金山たちと格闘になりました。








木葉聡「署長、我々も行きましょう」
大下真琴「うん、治ちゃん吉之さん宗さん行くよ」
徳川宗明「そう来なくちゃ!」






真琴はカンフーで本城たちも護身術で参戦しました。







吉井浩一「中さん・谷村、奥へ行くぞ」
谷村進「アチョ~オ!ハイ」







吉井たちが奥に行ったのを見て青木・原田・倉田たちも後から着いて行きました。






倉田園子「吉井さん、ここは一体?」
吉井浩一「この中身が気になって、手伝ってくれ」
原田実「はい、じゃこっちを開けます」







暴走集団の荷物の山を吉井たちは片っ端から開けて行った。
中には大量の銃器が入っていました。
鷹山と大下も駆け付けました。







大下勇次「パパ、この武器」
吉井浩一「戦争でもおっぱじめる気か奴らは?」
町田透「でもこれ誰かに売るつもりだったのかもしれない」
原田実「なぜそうだと?」





すると透は銃を一つ手にして説明しました。





町田透「札が付いているし、すぐに使うなら袋から出してあるはず」
鷹山敏樹「今日こっちに着いたのかもしれないぜ」
町田透「でもこの銃、日本製だよ」
鷹山敏樹「透〜冴えているじゃん!」




ご丁寧なことで銃の登録ナンバーの記した書類も入っていました。







原田実「署長~来て下さい」
大下真琴「今は手が放せねぇ」
海堂進二「ここはいいですから、行って下さい」
大下真琴「いいの?じゃ、よろしこ」






真琴は原田たちの所へ行きました。





大下勇次「見ろよこれ、スゲェ数だぞ」
大下真琴「うわっ!これ全部?」
町田透「だと思います」
鷹山敏樹「全部押収だな、しかしこの数を俺たちだけで押収できるかな?」





真琴は少し考えると・・・





大下真琴「パパ、県警に連絡して応援を呼んでくれます?」
吉井浩一「それがいいすぐ電話して来ます」





吉井は県警に電話して応援を要請した。
30分ほどして県警の捜査員が駆け付けて来ました。





西山刑事「県警の西山です、大下署長は?」
大下真琴「こっちです、慎太郎こいつらを連行してくれ」
本城慎太郎「ああ、夏美ちゃん、カ~ズ」
芝夏美「はい、ほら歩いて」





真琴は西山刑事を案内しました。





町田透「これです、全部にこのマークがあります」
西山刑事「分かりましたこっちで押収します」






西山刑事と仲間の捜査員が武器を運び出して行きました。





大岡忠利「署長、本部長に連絡した方がいいのでは・・・?」
西山刑事「あ、私の方から報告して本部長から大下署長に連絡が行くように致しますので」
大下真琴「分かりました。よろしくお願いします」





県警の西山刑事たちは武器を押収して行きました。
暴走集団は港署に連行され、武器は県警とゆう形にしました。
そして西山刑事の報告を聞いた緒方本部長から電話が来ました。






大下真琴「はい港署捜査課の大下です」
緒方雄一『県警の緒方です、こちらの取調べが終わったので一応そちらにも報告をと思ってね
金山たちは表向きは暴走族のように街を荒していたのだが裏の仕事があった』
大下真琴「裏の仕事、ひょっとして武器の斡旋じゃないですか?」
緒方雄一『御名答!香港に売るつもりだったらしい』
大下真琴「香港ですか、やはりそんなとこだと思っていました」
緒方雄一『それともう一つ斡旋のパイプ役になっていたのが銀星会だとゆうことが分かったよ』
大下真琴「ほぅ、うちの鷹山が喜びそうな話ですね」
緒方雄一『銀星会のことはそっちに任せます』
大下真琴「大暴れしてやりますよ」
緒方雄一「どうぞやって下さい報告書楽しみにしているよ」
大下真琴「はい、では失礼致します」







電話を切って真琴がみんなに説明しました。







大下真琴「あの武器、銀星会が香港マフィアに売るつもりだったらしい」
大岡忠利「香港に・・・なるほど、それで署長はどうするつもりですか?」
大下真琴「それに、これ」





すると真琴は現場で拾ったメモを見せました。





十文字隼人「『10時・ハマ・銀を通して港へ』これは取引のメモですね」
大下真琴「うん、Sと香港マフィアは銀星会を通して繋がっていた」
鷹山敏樹「金山たちが捕まったと分かれば銀星会は何かしら行動を起こす、その時がチャンスだ」






タカがやる気になり目がランランとしています。





宮本謙「よし銀星会をマークしろ」
全員『ハイ』





全員出動銀星会の事務所を張り込みました。
鷹山の予想通り幹部連中がゾロゾロと出かけて行きました。
頃合いを見て尾行を開始しました。







桐原早希「Sの連中の所へ行くのかしら?」
木葉聡「間違いないだろう」





そして吉田たちも・・・






吉田春彦「このまま気づかれずに行きたいよな」
谷村進「そうですね」
風間明「鷹山、武器はどこにあると思う? それらしい物は持っていなかったが」
鷹山敏樹『恐らく落ち合う場所に隠しているんだと思います』
風間明「そうだな、我々に目をつけられていることは分かっているはずだからな」
鷹山敏樹「リスクを背負うようなやり方はしない奴らですからね」






そう頭がいいからなかなか尻尾を見せない連中なのです。







徳川吉之「俺たちは回り道をして行く、後で合流しよう」
大下真琴『アイヨ~』





吉之と本城たちは回り道をして行きました。
尾行に気づかれないようにするためです。







徳川治樹「署長のプランを聞かせてくれますか」
大下真琴「単純なことですよ」
徳川宗明「もったいぶらないで教えてよぉ」





宗明を見て真琴は微笑みを浮かべて首を横に振った。





大下真琴「後でね、おあずけ」
徳川治樹「俺たちは犬か・・・?」






藤村たちも後から来ています。
何とか気づかれずにアジトまで付いて行くことに成功しました。
行き着いたのは港の倉庫でした。







田中文男「待機します」
大岡忠利「よし、署長いかがなさいます?」
大下真琴「忍組、俺と来てくれ、みんなは待機だ」
全員『了解』






真琴と忍組で偵察に行きました。





鈴村皐月「松本がいます」
大下真琴「武器が届くのを待っているんだな」






そこへ幹部の平田が血相を変えてやって来ました。







平田「大変です! 金山たちがサツに捕まっちまいました」
松本「何! じゃここもやべぇぞ、おい引き上げだ」
大下真琴『もう遅い!』







真琴が指を鳴らすと忍び組が現れました。
香苗は大下たちを呼びに行ってその場にはいません。








倉田園子「Sは一人残らず逮捕したわ、次はあんたたちの番よ」
大月半蔵「もはや逃げられはしないぞ」
遠山「クソ!罠だったのか!?」
大下真琴「今更気づいても遅せぇんだよ」







香苗と共に大下たちも入って来ました。







鷹山敏樹「やっとお前らを刑務所に送れる」
三上「鷹山・・・」
徳川宗明「これ以上浜の空気を汚すわけに行かねぇ」
大下真琴「そんじゃ張りきって行ってみよう!」






真琴の合図で大下たちは拳銃を抜きました。







松本「やっちまえ!」
吉井浩一「やっぱりこうなるのね」







すると真琴はロケットランチャーを組み立て始めました。






本城慎太郎「援護してやるよ」







吉之と治樹が組み立てを手伝っています。







町田透「ここもあぶないじゃん!」






透は直様移動した。





谷村進「マジであれぶっ放す気かよ?!」






谷村たちも巻き添えを食わぬよう安全な所に避難しました。
組み立て終わって真琴が担いで構えました。
吉之と治樹と宗明も抑えてくれました。





徳川宗明「いつでもいいぜ、署長」
大下真琴「よし、みんな散れ!」
大下勇次「あいつマジでスーパーあぶないデカ」






みんなが避けたのを確認すると一発ブチ込みました。





“ズド~ン💥”






銀星会『うおおお!』
大下真琴「もういっちょ!」






ズドンとゆう音が響き渡る。






大下真琴「おし突っ込むぞ」





真琴はショルダーバッグから小柄を出した。
それを狙いをつけて飛ばして敵に手傷を負わせた。
松本たちも体制を整えて反撃して来ました。





村木拓「チョロイぜ、実・亮」
原田実「OK!」






藤村も親指を立てました。
銃で敵の数を減らして行ったのです。





遠山「あのガキ💢」
大岡忠利「徳川さん遠山が動きました」
徳川吉之「分かっている」






吉之は真琴に目で遠山を指して合図を送りました。
真琴は親指を立てて治樹や宗明と遠山の動きを防ぐため素早く接近しました。






徳川宗明「遠山、てめぇの思い通りにはさせねぇ」
遠山「何!?うっ・・・」
大下真琴「動けば命はないぞ」





真琴が背後から遠山の右手を左手で抑え右手で小刀を遠山の首につけていた。
真琴の抑える力が強いのか不利な体勢のせいか遠山は身動きが取れないでいた。





鷹山敏樹「ダッサァ~イ子供に抑えつけられているよ」
大下真琴「トシくん、遠山に手錠」
鷹山敏樹「いいのか?」
大下真琴「ずっとこの瞬間を待っていたんでしょ、トシくんがこいつに手錠を掛けろ」





鷹山は真琴の眼を見て背広のポケットから手錠を取り出し遠山の腕に掛けました。
そして真琴に会釈をして遠山をパトカーに押し込みました。
勇次が真琴に近づいて





大下勇次「いいとこあるじゃない」
大下真琴「ずっと見て来たからさ」





港署に戻ると署長は自分の席で報告書を書きました。
宮本たちは本城たちから逮捕時の話を聞いていました。





武田英彦「へぇ~署長がね、大人だなぁ」
本城慎太郎「大の大人が10才の子供に感動させられました」
芝夏美「鷹山さんも感動していましたよ」
鷹山敏樹「はい感動しました」





と鷹山も言いました。
真琴は報告書にも鷹山が遠山に手錠を掛けたと書いたのでした。




村木拓「へぇ~フムフム」




村木が覗き込んでいる。





大下真琴「見るんじゃない💢」





治樹と宗明はいつでも出られるように準備をしていた。






海堂進二「お二人共、今日も署長に着いて行くのですか?」
徳川治樹「ああ、そのつもりだ」
徳川宗明「俺もそう」




と二人は答えました。
吉之は電話で里菜としゃべっている。





徳川吉之「えっ!本当か?そうか来るのかぁ」
里菜『そこでパパに頼みがあるんだけど』
徳川吉之「なんだ?」
里菜『師匠たちをうちに泊めてくれないかな?』
徳川吉之「俺は構わないが師匠たちはうちなんかでいいのか?」
里菜『師匠たちのたっての頼みなの』
徳川吉之「分かった、うん分かっているよ、ああじゃ」





電話を切ると吉之は真琴の横まで来て何やら耳打ちをした。






大下真琴「明日!?本当?」
徳川吉之「ああ里菜からの知らせだ、ジャッキーさんと仲間二人が来るそうだ」
大下真琴「うわぁ本当に来るんだ」
徳川吉之「朝一の便で来るらしい迎えに一緒に来るか?」
大下真琴「明日の朝は署長会議があるから迎えには行けない」




ちょっと残念そうに呟く真琴だった。




徳川吉之「そうか、まぁすぐに会えるさ、うちに泊めることになったから」
徳川治樹「敷地が広くてよかったよな」
徳川宗明「本当本当、リフォームしたかいがあったな」





そう、宗明夫婦の離れ屋敷を造ったので部屋の数も増えたのだ。





大下真琴「よし、治ちゃん宗ちゃん行くわよぉ」
徳川宗明「ハァ~イ」
徳川治樹「もう宗さんったら・・・」





真琴と治樹と宗明は出て行きました。
いつも通り県警の緒方本部長→警視庁の大原警視長→浅見刑事局長の所と回って行きました。





緒方雄一「遠山たちを逮捕してくれてありがとう」
大下真琴「いいえ、鷹山の念願が叶って俺もよかったです」
緒方雄一「ご苦労さま行っていいよ」
大下真琴「失礼します」





そして大原警視長のとこへ向かいました。
受付の女性がオフィスまで案内してくれました。





女性「どうぞ」
大下真琴「ありがとうございます」




真琴はドアをノックしました。





大原功一『どうぞ』
大下真琴「失礼します」
治樹&宗明『失礼します』





三人は入室しました。
 大原は真琴を見ると笑顔になりました。





大原功一「ご苦労さん、どうぞ掛けて下さい」
大下真琴「あの本日の報告書です」
大原功一「はい、楽にして下さい」





大原は封筒を受け取り、封を開けました。





大原功一「『捜査報告書』これは君が指示したのかな?」
大下真琴「はい俺の判断です」
大原功一「ロケットランチャー、すごいな!」
徳川宗明「もう次から次へとやることが鮮やかで無駄がないんですよ」
徳川治樹「署長が率先してやるので、部下にもいい手本になっています」
徳川宗明「冷静によく考えて判断するし、大人よりしっかりしていますよ」
大原功一「そうだろうね、困ったことがあったら何でも言ってくれ」
 大下真琴「はい」





宗明と治樹の話をうなずきながら聞いています。
緒方本部長同様大原警視長も真琴には一目置いているのだ。





大原功一「はい確かに受け取りました」
大下真琴「では失礼します」





最後は浅見刑事局長です。オフィスの前で深呼吸をしてからノックをしました。




浅見陽一郎「どうぞ開いていますよ」
大下真琴「失礼致します」
徳川宗明「失礼しま~す」
徳川治樹「失礼します」




三人は中に入って行きました。
真琴は緊張しています。





浅見陽一郎「どうぞお座り下さい」
大下真琴「あのうこれ本日の報告書です」




真琴は封筒を手渡しました。




浅見陽一郎「拝見します」





浅見刑事局長は封を開けて捜査報告書に目を通しました。





浅見陽一郎「ロケットランチャーを使ったのかい?」
大下真琴「はい犯人たちの逃げ場を防ぐためです」
浅見陽一郎「なるほど」
徳川宗明「納得しちゃうんだ」





そして銀星会の会長、幹部、三下からチンピラまで務所に入れたとゆうとこに深くうなずきうなっていました。





浅見陽一郎「分かりました、ご苦労さまです」
大下真琴「では失礼します」





港署に戻ると真琴は捜査資料をまとめました。





徳川宗明「まだ仕事するの?マジメだね」
宮本謙「お疲れ様です」
大下真琴「宮本課長、みんなまだ残っていたんですか?」





本城たちも残っていて何やらワイワイやっていました。




武田英彦「まぁ、ほらお前たち報告書を出せ!」





本城たちは武田に怒鳴られシブシブ報告書を提出しました。





大下薫「署長、まだ終わらない?」
大下真琴「もう少し待って」
大下薫「いいよマッタリしているから」




勇次と薫は真琴を見てから顔を見合わせた。





鷹山敏樹「お前らの息子マジメだよな」
大下勇次「まぁ署長だからね」
大下薫「我が家の大黒柱ですから」




つづく。

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