2012年12月18日火曜日

スーパーあぶない刑事21話


        『カジノ船に潜入せよ!』


大原警視長直々の依頼で不当賭博の証拠を掴んで潰してほしいと言われた真琴は•••





大下真琴「それは構いませんが、うちが捜査をしていいのですか?」
大原功一『君にしか頼めないんだよ、潜入捜査だから令状は出せないが•••』
大下真琴「今日は香港から師匠が来るんですよ」
大原功一「えっジャッキーチェン!?丁度いい責任は私が取るから彼らにも手伝ってもらって」
大下真琴『はぁ!?無理ですよ、そんなの』
大原功一「責任は私が取る、君は何も心配しないで任務についてくれ頼む」







大原警視長があまりにも必死なので真琴は考えました。






大下真琴「分かりました、もう一つ真琴流でやらせてもらいますけど、いいですか?」
大原功一『いい、いい引き受けてくれるなら何でもやっていいからね、うんバズーカーでも何でもぶち込んでいいから』
大下真琴「ハ~イ、喜んでやらせていただきま~す♪」
大原功一『では報告書を楽しみにしているよ』





電話を切りました。
それを見て近藤課長が心配そうに真琴に聞きました。






近藤卓造「署長、大原警視長は何と•••?」
大下真琴「今夜六時に香港からカジノ船が来るそうです」
青木順子「もしかして、それに潜入しろと言うんですか?」
大下真琴「ピンポン、その通り」




スタークルーズとゆうカジノ船に潜入して捜査してほしいとのこと。
それにジャッキーたちにも手伝ってもらうこととのことだ。





藤村亮「マジっすか?でっ開催者は誰です?」
大下真琴「不当賭博の疑いがある男で名前は長部貫次40才、暴力団と組んでやっている噂あり」
本城慎太郎「長部か、陸地には飽きたとゆうわけか」
鷹山敏樹「知っている奴ですか?」
本城慎太郎「ああ、昔ちょっとな小さなダーツの店をやっていた男なんだ」
村木拓「未成年に賭け事やらせて親から金を強請り取ってるとゆう噂があったんです」




本城たちは代官署で扱ったある事件のことを話してくれた。





原田実「捜査を進めて行くうちに裏を取って令状を持ってガサ入れをしました」
村木拓「そしたら移す前の金があって逮捕できたんです」
徳川吉之「なるほど、移す前と云うと現場を抑えたのか?」
吉本和彦「はい、我々は長部への金の動きも掴んで壊滅させることに成功したのです」
宮本謙「その長部が今度はカジノを開くのか、臭うな」
武田英彦「ええ、署長」





宮本と武田は真琴を見ました。





大下真琴「分かってます、作戦実行は今夜だ、ジャッキーさんたちにも手伝ってもらう」
大岡忠利「いいのですか?」
大下真琴「だって功一さんの頼みですから~」




功一さんって、友達か!





山路瞳「徳川さん、治樹さんから電話です」
徳川吉之「ありがとう、出ます」





吉之は受話器を取りました。





徳川吉之「俺だ、うん、えっ着いたのか?」





治樹側から




徳川治樹「今、里菜と家吉が再会を喜んでるよ、これから署に行くから署長に伝えてくれ」
徳川吉之『分かった、待っているよ』
徳川治樹「じゃ30分ほどでそっちに着くから」





電話を切って里菜たちの所に戻りました。





家吉「伯父さん早く行こう」
徳川治樹「ああ、車まで移動します」
ジャッキーチェン「ありがとう」





ジャッキーチェンもうなずいてサモ•ハン•キンポーたちと着いて行きました。





里菜「七人いるのにどうやって乗るの?」
徳川治樹「しまった!参ったな、応援を呼ぶからここで待っていて」






治樹はもう一度電話をしに空港内へ入りました。
港署の電話が鳴る。






大下真琴「はい、港署捜査課」
徳川治樹「あっ徳川です、悪い人数が多いからあと二台こっちによこしてくれ」
大下真琴「アッハハハ!はい分かりました、じゃね」





勇次が真琴に聞いた。





大下勇次「どうした?」
大下真琴「誰か車を出して成田まで行ってくれませんか?」
大下勇次「俺行くよ、どうしたの?」
大下真琴「人数が多いから全員入らないそうだ」





真琴の話を聞いて大下と本城が成田まで迎えに行ってくれました。
空港の駐車場で里菜たちが待っています。
騒ぎにならないようジャッキーチェンたちには覆面パトカーに乗ってもらいました。






里菜「もう何で考え付かないかな?」
徳川治樹「そう言う里菜は気づいてたのか?」
里菜「いや、おあいこだね」
徳川治樹「いや俺も考えなしに来ちゃったのが悪かったな」





30分後、大下と本城が空港の駐車場に着きました。





大下勇次「いたいた、徳川さん」
徳川治樹「お~大下助かったよ、本城も悪かったな」
本城慎太郎「どう分けますか?」




と、本城が聞きました。
里菜たちは話し合って決めました。





里菜「私と家吉とジリアンさんは伯父さんの車に乗る」
大下勇次「じゃ、ジャッキーさんは俺の車でいいですか?」
ジャッキーチェン「よろしくお願いします」





ジャッキーチェンは日本語で話してくれました。





本城慎太郎「じゃスティーブンさんとダニエルさんは俺の車に乗せます」





これで決まりました。一行はようやく空港を出発しました。
その頃港署では長部についての捜査資料が警視庁からファックスで届きました。
それを揃えて山路が持って来ました。





山路瞳「署長、長部の捜査資料が届きました」
大下真琴「ありがとうございます」





早速目を通す真琴でしたが…




大下真琴「忠利さん、読んでくれますか漢字が多くて読めません」




恥ずかしそうに言いながら真琴は大岡に資料を手渡した。
吉井たちがズッコケテいました。
大岡はクスクス笑いながら





大岡忠利「いいですよ」





と言って資料を受け取りました。
宮本課長たちも笑っています。
大岡は真琴にも読めるようにルビを振りながら読んでくれました。
資料は全部で4枚プラス船内の地図が含まれていた。
大岡は地図の漢字にもルビを振ってくれました。





木葉聡「署長のお勉強にもなるから一石二鳥ですね」
大下真琴「そうなんですよ」
大岡忠利「はい、これで大丈夫ですよ」
大下真琴「ありがとうございます」
大岡忠利「どういたしまして」





改めて真琴は資料に目を通しました。
船内の見取り図も真剣に見つめています。





藤村亮「この見取り図、暗記できそうですか?」
大下真琴「う~ん…多分、資料の方は憶えられますけど」
吉田春彦「それは頼もしいですねぇ」





鷹山たちは真琴が内容を把握するまで待ちました。
真琴は依然資料に目を通しています。ページをめくりました。






大下真琴「見取り図だけでもかなり広いのが分かりますね」
田中文男「そうですね」





そこへ本城たちが戻って来ました。
勿論、里菜と家吉、そしてジャッキーチェンたちも一緒です。





徳川治樹「ただいま~、皆さん来ましたよ」
近藤卓造「どうも、署長は今取り込み中で…」
本城慎太郎「何やってんだ?あいつ」
武田英彦「潜入捜査の資料が届いたから目を通しているんだよ」





すると大岡が気を使って・・・





大岡忠利「署長、お見えになりましたよ」
大下真琴「えっ!?もう?」






振り返るとジャッキーたちが真琴に手を振っていた。





ジャッキーチェン「ハ~イマコト、元気?」
大下真琴「師匠、みんなごめん資料を見ていて気づきませんでした」
ユン•ピョウ「久しぶり、元気でしたか?」
大下真琴「ユン•ピョウさんようこそ港署へ」





吉之がジャッキーたちをソファーに誘導してくれました。





徳川吉之「こちらへどうぞ、里菜・家吉、みんなと話していてくれ」
里菜「分かった」





真琴は再び潜入捜査の資料に目を通しました。





田中文男「長部は2億8千万このスタークルーズを買っていますね」
大下真琴「香港で買って横浜でカジノを開くのが目的だったんです」
吉井浩一「と、ゆうより横浜のカジノで儲けるために買ったと考えていいでしょうね」





そこへ風間と高野が戻って来ました。





風間明「長部の屋敷にゾクゾクと人が集まっています」
高野小次郎「その中にはチャイニーズも混ざっていたぜ」





風間と高野の報告を聞いて真琴は大岡を見た。





大下真琴「忠利さん、長部は何を考えていると思います?」
大岡忠利「第一は儲けること、もう一つは•••私にも分かりません」
町田悠斗「何か目的があるんじゃないか?」
吉本和彦「目的って•••例えば?」




吉本に聞かれ悠斗は資料を見ながら呟くように言いました。





町田悠斗「何が狙いかは分からないけど、長部には別の目的があってその目的を達成するために金が必要とか」
吉井浩一「つまり、その目的のために資金が必要だからカジノを開くってことですか?」
町田悠斗「うん、この推理じゃ違うかな?」





悠斗は真琴を見た。
真琴は悠斗の意見と資料の内容をもう一度見ながら考えた。





鷹山敏樹「どう思います?署長」
大下真琴「悠斗の推理で合っていると思います」
徳川吉之「うん、俺も同感だ」




吉之もうなずいた。
みんなの話を聞いて夏美が…





芝夏美「でもカジノを開くお金だって相当かかるわよね?」
青木順子「うん、そこまでして実現させたいことって何なのかしら?」
徳川治樹「いや、自家用の船ならそんなにお金はかからない」




そう問題はやはりそこである。





谷村進「それを調べるために潜入するんでしょ?」
宮本謙「そうゆうこった、ここで考えていたってしょうがないぞ」





谷村と宮本課長に言われみんなもうなずいた。




大下勇次「どっちにしろやるしかないでしょ」





そして、真琴をリーダーに港署は団結しカジノ船に潜入する準備をしました。
勿論、里菜と家吉そしてジャッキーたちにも手伝ってもらいます。
その頃長部の屋敷では部下数十人とチャイニーズマフィアが船に乗る準備をしていた。





部下A「船の準備も整いました」
長部貫次「よし荷物を乗せろ」




部下たちはカジノのチップなどを運び込みました。
船は香港から横浜港に着いたところでした。
ワゴン車三台でゲームの器材を運び込みました。
長部と№2の十時が現れました。





十時「手筈は整いました」
長部「よし、ワン行こう」





ワンと呼ばれた男は軽く頭を下げた。
後ろにはワンの部下も控えています。
その長部たちの様子を海堂と松田が見ていました。





海堂進二「戻るぞ」
松田香苗「はい」




二人は港署に戻りました。




大下真琴「報告を聞かせて下さい」
海堂進二「長部の部下が船にカジノの器材を運び込んでいました」
松田香苗「それと長部のとなりにワンと呼ばれる男がいました」
ジャッキー・チェン「ワン!?まさか…」




そう言うとジャッキーたちの顔色が変わりました。




芝夏美「ワンとゆう男に心当たりがあるんですか?」
アンディー•ラウ「香港マフィアの大ボスです、あの男は危険だ」
青木順子「マフィアの大ボス?」
ユン•ピョウ「そうですカンフーの凄腕の奴を集めてボディーガードにしています」


アンディー•ラウとユン•ピョウが広東語で言うと真琴はノートを見ながら確認してうなずいた。
すると真琴はとんでもないことを言い出した。





大下真琴「おもしれぇ、そいつは俺がぶっとばす」
アンディー•ラウ「是不合适的!被杀(無理です、殺されます)」
サモ•ハン•キンポー「そうだよ、あいつだけは危険だ、ホントに
         (是那样.只那个家伙危险在真的)」
松田香苗「もう一人、長部の№2が十時です」





松田の報告を聞いてみんなはやはりと思った。
電話鳴り近藤課長が出ました。





近藤卓造「はい港署捜査課、はい少々お待ち下さい、署長、香港警察の傀署長からです」
大下真琴「出ます…はいお電話代わりました」
傀署長「お元気ですか?大下さん」
大下真琴「はい、先日はいろいろとお世話になりました」
傀署長「いいえ、こちらこそ、また香港へ来て下さいね」
大下真琴「はい必ず行きます」




会話が弾んだところで話は本題に入りました。





傀署長「ここからは本題ですが」
大下真琴「はい、どうぞ」
傀署長「昨日、うちの部下の報告でワンとゆう男がそちらに行ったと聞きましてね」
大下真琴『凄腕のボディーガードがいるって、今ジャッキーさんたちから聞きました』
傀署長「手を引く気はないんですね?」
大下真琴「無論です、ってゆうか俺がぶっとばしてやるつもりです」





真琴の言葉を聞いて傀署長も覚悟を決めたかのように言いました。






傀署長「ワンはキュウの下で10年いた、キュウとはこっちのヤクザ大ボスです」
大下真琴「ひょっとしてワンはキュウの息子とか…?」
傀署長「はい、大下さん充分気をつけて下さいワンはキュウの一人息子、何をして来るか分かりませんから」
大下真琴「分かりました、知らせてくれてありがとうございます」
傀署長「必ず奴らを逮捕して下さい」
大下真琴「逃がしません、任せて下さい」






会話終了。
傀署長の言葉で真琴はますますやる気になりました。






村木拓「署長、傀署長は何と…?」
大下真琴「ワンには気をつけろってさ」
本城慎太郎「手を引けとは言われなかったか?」
大下真琴「最初はね、でも止めても無駄と分かったら納得してくれましたよ」
村木拓「まぁもうここまで来たらやるしかないでしょ」
原田実「そう、今夜が勝負です」





原田が言うとみんなもうなずきました。
夕日が窓に差し掛かりました。





大下勇次「署長、今のうちに準備しておこうぜ」
徳川吉之「そうだ、今正午か五時に出るから今のうちに仕度しとかないと」






それぞれ今夜のために準備に取り掛かりました。
里菜と家吉も一度家に戻り動きやすい服に着替えて再び吉之たちと戻って来ました。
男はスーツ姿、女性陣はドレスでも動きやすい靴で来ました。
潜入捜査とはいえ一応パーティーなので小奇麗な格好で行くことにしたのです。






徳川治樹「これで全員揃った」
宮本謙「署長とみんなのことを信じています」
武田英彦「必ず長部とワンを逮捕して下さい」
大下真琴「ボコボコにして連行して来ます」




と、真琴は言うと勇次と鷹山もうなずいた。




鷹山敏樹「行こう、署長」





真琴たちは出動しました。里菜と家吉も気合が入っています。
その頃長部たちは並ぶカジノの機械を見て満面の笑みを浮かべています。
そこへ、ワン・チェンリーが部下を連れて来ました。




キュウ・チェンリー「長部サン、ワタシの部下タチデス」





ワンの後ろから数十人の部下がぞろぞろと姿を現しました。
チャイナ服を着て腕にはリストバンドをしています。





長部貫次「こっちも腕利きの部下が揃っています、これで邪魔者が現れても何とかなりそうだ」
ワン・チェンリー「邪魔者トハ誰デスカ?」
長部貫次「横浜港署の大下率いるデカたちです」
ワン・チェンリー「オオシタ?ソンナニスゴイノカ?」





片言の日本語で話すワンと長部の会話が続く。





長部貫次「並みのデカじゃない、6才の時に刑事のいろはを仕込まれてトップに上がったガキなんですよ」
ワン・チェンリー「6才!?今ハ10才クライカ」
長部貫次「おかげで仕事がやりずらくなっちまってね」
ワン・チェンリー「ダイジョウブイッショニヤリマショウソノ子供」




ワンは長部と協力して真琴を潰そうと持ち掛けて来ました。
長部は少し考えて・・・





長部貫次「今夜、奴らも来るはずだ」





と言った。長部の部下の中にも空手の使い手が数十人います。
ワンの部下は全員カンフーの達人揃いです。
時刻は五時四十五分。キュウとその息子ワンは先に船に乗り込みました。
次に長部たちが乗り込んだ。




ワンの部下たちがカジノのディーラーをします。
長部の№2の十時らが船の見張り役となりました。辺りが暗くなって来て、
ゲーム好きの客がゾロゾロと乗って来ました。
大下たちも客に紛れて乗り込みました。その中には里菜と家吉もいます。




里菜「違法なんだよね?よくこんなに人が集まるね」
徳川吉之「客の中にもそっち方面の奴が多いからな」
家吉「それってヤクザってこと?」
大下真琴「そう賭場を開くなんて、たいていはヤクザだから」




大下たちもうなずきます。





本城慎太郎「よ~しみんな散ってくれ」
みんな『ハイ』




青木たちは広い船の中で分かれました。





海堂進二「お嬢さん貼りきっていますね」
里菜「当然よ、殴る奴がこんなにいるなんて•••」
家吉「そこかよ、お前は」
里菜「なによ~」
海堂進二「プーククク!お嬢さんらしくていいと思います」





真琴たちも笑っています。
真琴は逮捕状を大岡に預けました。





大下真琴「これ、忠利さんが持っていて下さい」
大岡忠利「分かりました、お預かりします」




すでに勇次と敏樹と慎太郎がポーカーで遊んでいました。
真琴は治樹や宗明とブラックジャックを楽しんでいた。
吉之は家吉、里菜と見物しています。
そこへ、ジャッキー・チェン、サモ•ハン•キンポー、ユン•ピョウ、アンディー•ラウが
別のゲームを終えてやって来ました。




ディーラー「该卡(カードを配ります)」





ディーラーがカードを配りました。
真琴、治樹、宗明のところにも配られました。





ディーラー「游戏!(勝負)」
徳川宗明「20だ」
大下真琴「俺21、やった!」
徳川治樹「ダ~メだ」
ディーラー「有一个提示(そちらにチップを)」




真琴の方にチップが配られた。




ディーラー「赌什么?(賭けますか?)」
真琴「是的(はい)」




真琴は中国語で答えた。順調に勝ち進む真琴を見て十時たちが動き出した。





十時「あのガキ、大下真琴だ」




ディーラーも手下なので周りの仲間に合図を送っていた。





キュウ・チェンリー「固梅罗左右」




キュウはワンに周りを固めろと言った。
ワンは十時の部下や自分の部下たちと出入り口に立ちました。




香・手下A「下面是一个半成品(下は準備完了です)」
日・手下A「外もスタンバイOKです」
香・手下B「即使外面、展望未来(こっちもスタンバイしました)」






外にも数十人の手下が控えていました。
そのことに勇次と鷹山も気づきみんなに合図を送った。





原田実「今のうちに腹ごしらえしとこう」
藤村亮「俺、みんなの分の食い物持って来る」





原田と藤村はバイキングから料理と飲み物を持って来てくれました。
大下たちもテキトーにバイキングで食事を取っていました。





大下勇次「腹ごしらえをしとかなきゃ」
町田透「まだ動きはありませんね」
町田悠斗「しかし真琴はいつブラックジャックなんて習ったんだ?」
大下勇次「俺が教えたの」





と、勇次が答えた。
そう、勇次は非番の日には真琴をポーカーの出来る店に連れて行って
やり方を教え込んでいたのだ。
ブラックジャックが主だった。
それだけではなくビリヤード・ダーツなども教えていたのだった。
遊び好きな勇次ならではの子育てのやり方である。





町田悠斗「勉強はさせていないの?」
大下勇次「あいつ自分でやっているもん」
鷹山敏樹「大下家はね、ゆとり教育なの、ね」
大下勇次「そうゆうこと」
町田透「ゆとり教育ね」





そこへ徳川たちも集まって来ました。





徳川吉之「今、聡たちが船内を捜索している」
大岡忠利「署長はいつ動く気でしょう?」
吉井浩一「署長のことだから、ちゃんと考えているでしょう」





宗明と治樹も遊んでいます。だが様子は伺っている。
田中、谷村、村木、芝、南が戻って来ました。





南旬一「外は異常ありません」
谷村進「ですが警備は厳重でザッと人数を数えても30人以上います」
本城慎太郎「お前らも今のうちにバイキングで食っておきなぁ」




谷村たちは皿を取り料理を取って食べました。
大下と鷹山は真琴たちにチキンやパスタを持って来てくれた。





鷹山敏樹「署長たちも食べて下さい」
里菜「あっありがとうございます」




家吉と里菜はチキンを手に取りその一つを里菜が真琴に手渡しました。





里菜「真琴も食べなよ」
大下真琴「サンキュー、まだ動かないね」
大下勇次「ああ、でも人が増えて来ている」





ジャッキーたちも気づいていた。長部たちの動きが慌ただしくなっていた。
その時、真琴のとこに背広を来た二人組の男が近づいて来ました。





男A「大下真琴さんですね、ボスがお会いしたいと言っております」
大下真琴「ボス?案内してもらおうか」
男A「こちらへ、あっ徳川里菜様と家吉様もご一緒にどうぞ」





里菜と家吉は吉之を見ました。
すると吉之は「行け」とゆう合図を送った。




男A「どうぞ、ご案内します」




三人は男に着いて行きました。すると…





長部貫次「ようこそ、君たちに会えるのを楽しみにしていた」
大下真琴「楽しみに?笑わせるな」
十時「このガキ!ボスに向かって」
長部貫次「よせ、どうですカジノは楽しんでもらえたかな?」
家吉「まぁまぁかな」
里菜「うん、でもよくここに私たちがいるって分かったね、オジさん」
十時「モニターで見ていたからな」





長部たちと話しているのを確認しながら大下たちが動く出そうした。
それをジャッキーが止めた。





ジャッキーチェン「ワタシタチニマカセテクダサイ」
本城慎太郎「OK、いいよな?大下」
大下勇次「モチ、あの子たちをお願いします」





ジャッキーは笑顔でピースサインをしてアンディーたちと真琴たちが連れて行かれた部屋に気づかれないように近づいて行きました。





ワン・チェンリー「每个人都出来(みんな出て来い)」





ワンの合図で手下たちがゾロゾロと現れました。





十時「こっちも出て来い」





十時の手下たちも出て来ました。





里菜「長部、あんた!」
長部貫次「この船から生きて出られると思うな」
十時「外にいる奴らも皆殺しだ」
 


     とき
その瞬間扉が開きました。






アンディー•ラウ「マコト、リナ、イエヨシ助けに来たよ」
大下真琴「師匠! 里菜、家吉やるぞ」
家吉「待ってました」






アンディー•ラウやサモ•ハン•キンポーも入って来ました。






キュウ・チェンリー「殺、殺!(殺せ殺せ!)」
ジャッキーチェン「九、他孩子要(キュウ、この子たちは強いぞ)」
サモ•ハン•キンポー「我要教我功夫(俺がカンフーを教えたからね)」





そう言うとジャッキーとサモ•ハンは微笑んで見せました。





ワン・チェンリー「他妈的!(やっちまえ!) 」






ワンの号令で手下たちが真琴たちに襲いかかって来ました。
真琴たちも応戦します。
アンディーとユン•ピョウは真琴についてくれました。
ジャッキーとサモ•ハンは里菜と家吉の側で戦ってくれています。





ジャッキー・チェン「二人、去!肯定」
里菜「謝謝」





外の方でも撃ち合いが始まっていた。





村木拓「皆殺しってか、シャレにならねぇぞ」
原田実「やるしかないだろう」






すると真琴たちの様子を見ていた藤村たちが言った。





藤村亮「中はもっとすげぇぞ」
芝夏美「本当、カンフー映画みたい」





それを聞いて谷村が脱ぎ始めた。




谷村進「アチョオ~!」
吉田春彦「どうやら谷村に火がついたみたいです」
町田悠斗「いいんじゃないですか、この際」
高野小次郎「真琴、頑張っていますよ」
大下勇次「ああ、そうだな」





大下たちは外の手下たちと銃撃戦になっています。





徳川治樹「里菜たちのことはジャッキーさんたちに任せるとしよう」
徳川吉之「子供たちも強くなったし、心配いらんだろう」
大岡忠利「お二人とも、来ますよ」




大岡の合図で吉之たちも銃を構えました。





鈴村皐月「みんな日本刀を持っているわ」
徳川宗明「こっちもやってやろうじゃない」
徳川治樹「宗さんに賛成」





銃をしまって刀を抜きました。





十文字隼人「我々は向こうへ行きます」
徳川吉之「頼む」





忍び組は2階に上がり手下たちを峰打ちに換えました。
吉之・治樹・宗明・忠利はそのまま敵を峰打ちにした。
一方中にいる真琴たちは・・・






大下真琴「フゥ、ヤレヤレ」
ユン•ピョウ「真琴、大丈夫?」





ユン•ピョウが日本語で声をかけた。





大下真琴「はい、大丈夫です」
アンディー•ラウ「不要.强迫(無理しないで)」





アンディー•ラウが広東語で無理するなと言ってくれました。
それに真琴は•••





大下真琴「謝.謝」





と返しました。
それを見てユン•ピョウが笑っています。
でも体は戦いで動いています。





桐原早紀「ボスの顔が見えて来たわよ」
木葉聡「よし、もう一息だ」






長部と十時・キュウ・ワンの顔が見えて来ました。





大下勇次「長部だ、このまま一気に行こうぜ」
田中文男「署長、ここは我々に任せて長部のとこへ行って下さい」
大下真琴「はい、任せます、里菜たちおいで」






真琴、里菜、家吉、吉之、治樹、宗明、ジャッキー、サモ•ハンで長部とキュウたちを
追いました。





里菜「よく逃げる奴ね」
家吉「まぁ逃がしはしないけどね」





八人は長部たちとキュウ親子を追い詰めました。





ジャッキーチェン「我不能再逃」
徳川里菜「長部、お前もだ」
徳川宗明「いい加減に観念しやがれ!」






長部たちを囲むように近づいて行きました。
十時が拳銃を向けた瞬間“バン💥”と真琴が十時の腕を撃った。





十時「うぐ・・・」





十時が撃たれたので長部たちは手を挙げて降参しました。
それを見てキュウたちも手を挙げました。






町田悠斗「あっちも終わったみたいよ」
谷村進「そうみたいですね」





ところが一味全員逮捕して周辺を見渡すと…





村木拓「署長、爆弾です!」
大下真琴「あ~ん!?マジかよ」
長部貫次「フッ解除するのは不可能だ、ククク♪」
藤村亮「てめぇ#」





勇次と真琴、敏樹が村木のところへ駆けつけました。





鷹山敏樹「拓、ここにそっと持って来い、そぉ~とだぞ」
村木拓「はい」





村木はそっとプラスチックの箱を持って来ました。
フタは勇次が開けました。





大下勇次「あと五分しかない」
大岡忠利「大下、何とか止められないか?」





勇次は少し調べてみた。





大下勇次「これだと思いますが自信がないです」
大下真琴「ハハハのハッサンでいつもやっているだろう」
大下勇次「これはハッサンでもダ~メですね~」





ハッサン風に答える勇次にみんなは絶望しました。
すると真琴と悠斗が覗き込んだ。






町田悠斗「これ単純な造りじゃねぇぞ」
大下真琴「複雑な上、ダミーを切ったらドカンだ」
本城慎太郎「諦めるなんて、お前らしくないぜ」
大下真琴「誰が諦めるって言った?」





真琴と悠斗は解除する線を探している。






町田悠斗「タイマーごとブッタ切っちゃおうか」
大下真琴「危険すぎる!」
町田悠斗「でも時間がねぇ、イチかバチかやるっきゃないっしょ」





タイマーは刻々と進んで行く
真琴は必死で解除する線を探している。





鷹山敏樹「あと3分しかない」
大下勇次「真琴頼む!」
大下真琴「あ、何だこれじゃん」





真琴が一番下に付いている部品を取るとタイマーが2分50秒で止まりました。





町田悠斗「やった!よく分かったな」
大下真琴「エヘ!やりました」
本城慎太郎「複雑な造りじゃなかったのか?」
大下真琴「そうですよ、でも分かっちゃったんだもん」





ケロリと言う真琴に安心したような呆れたような顔で本城は見ていた。
一番驚いていたのは長部であった。
絶対に止められないと言ったのに2分50秒前に止められたからです。





長部貫次「バカな!プロが造った最高傑作だったのに…」
大下真琴「所詮人間が造る物に完璧などないのさ」
原田実「かっこいい~!」





長部は観念したのか肩を落としてパトカーに乗った。





里菜「ザマーミロ務所で反省しやがれ💢」
藤村亮「そうだそうだ」





ジャッキーチェンたちと署に戻りました。






青木順子「明日制作発表があるんですか?」
ジャッキーチェン「はい渋谷公会堂でやります」
ユン•ピョウ「成龍、旅店回来」
ジャッキーチェン「好、みなさんまた明日」
サモ•ハン•キンポー「バイバイ」
ユン•ピョウ「不起(失礼します)」





ジャッキーたちはホテルへ帰って行きました。
彼らを見送ると、それぞれの仕事に付きました。
長部たちは県警に送り届けました。





吉井浩一「長部たち全員県警に引き渡して来ました」
宮本謙「ごくろうさん」
吉井浩一「署長によろしくと、ご苦労さまと伝えてくれと言っていました」
大下真琴「ハ~イ、報告書を届けに行くから」





真琴は手を動かしながら答えました。
いつものように捜査報告書を三人分書いているのです。
大岡は捜査資料をまとめてくれています。
町田透は早速私用電話で彼女と話していました。





町田透「ごめんごめん、このところ事件続きで連絡出来なかったのよ~」
大下薫「また女としゃべっているよ」
町田悠斗「振られちまえばいいんだ」
大下勇次「そうそう、悠斗さんの言う通り」





周りに構わず話し込んでいる。





町田透「そう、今度こそ行こうよ、勿論俺がおごるからさ~」





真琴は報告書を封筒に入れて閉じました。





徳川宗明「署長、行きますか?」
大下真琴「はい、あっ忠利さんこの資料戻しておいて下さい」
大岡忠利「分かりました、行ってらっしゃい」





真琴は治樹と宗明を共に出て行きました。
まずは県警の緒方本部長のところへ。






緒方雄一「ごくろうさま、長部の賭博場も潰すことが出来た、君たちのおかげだ」
大下真琴「そうですか、よかった」
緒方雄一「大原警視長も喜んでいるだろう、行って下さい。これは預かります」
大下真琴「よろしくお願いします、では失礼します」




会釈をして本部長室を出ました。
次は警視庁へ向かいました。まずは大原警視長のオフィスへ通されました。





大下真琴「失礼します、大原警視長、報告書を届けに参りました」
大原功一「待っていたよ」




真琴は封筒を大原に手渡しました。
大原は封を開け読み始めました。




大原功一「長部と香港組織を潰してくれたのか、よくやってくれました」
大下真琴「いやぁ、なかなか尻尾を見せないので苦労しました」
大原功一「いやいや、結果オーライですよ、ごくろう様」
大下真琴「それを聞いて安心しました。ではこれで失礼します」





最後は浅見刑事局長のところです。刑事局長のオフィスへ向かいました。
真琴たちがドアの前に立つと中で声がしました。
真琴は扉に耳を当て中の様子を伺ってからノックをした。 





“コンコン⚡️”





浅見陽一郎『どうぞ』





中から声がしました。
真琴と治樹と宗明は入室しました。




『失礼致します』




浅見刑事局長は手を挙げて合図した。
真琴たちは待ちました。やがて電話を終えて浅見刑事局長は立ち上がりました。





浅見陽一郎「お待たせしました」
大下真琴「いえ今日の捜査報告書を持って参りました」





と言って真琴は封筒を手渡しました。
浅見刑事局長は封筒を受け取り開けて報告書に目を通しました。
その間、真琴たちに緊張が走ります。





浅見陽一郎「よくここまでやってくれました、捜査は大変だったでしょう」
大下真琴「でもジャッキーさんたちの協力もあったので香港マフィアも同時に潰せました」
浅見陽一郎「長部は代議士たちに金をバラ巻こうとしてカジノで軍資金集めようとしていたんだ」
大下真琴「やはりそうでしたか」
浅見陽一郎「気づいていましたか、さすがですね」
大下真琴「いえそんな、では後はお願いします」





浅見刑事局長はうなずいて





浅見陽一郎「あとはこっちで引き継ぎます」
大下真琴「失礼します」





港署に戻るとすぐに帰宅しました。
大下家。






大下勇次「カジノも長部と香港マフィアも潰したし、スッキリした」
大下薫「よかったね」
大下真琴「う~ん寝る、おやすみ~」






真琴は部屋に行きました。





大下薫「バァ~イ!」




続く。

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