2012年12月17日月曜日

スーパーあぶない刑事10話

    
 『勃発』突然起きること。



ただいま23時59分。




大下真琴「3・2・1ポ~ン! 非番終了、ハイお仕事始めます」
本城慎太郎「じゃパトロン行こうか」




本城は真琴とパトロールに出かけました。





大下真琴「慎太郎、勇次たちと合流だ」
本城慎太郎「OK,Iget,it」




真琴は無線で大下に呼びかけた。




大下真琴「真琴です、非番が明けたのでこれから合流する。現在地を教えてちょ」




するとタカの声で・・・




鷹山敏樹『今、関内で勇次とデート中。どうぞ』
大下真琴「20分ほどで合流します、どうぞ」
鷹山敏樹『了解、テキトーにブラ付いてま~す』





本城は覆面パトカーを発進させ関内へ向かいました。
一方大下たちは無線を切ると同時に銃声を聞き付け急行しました。
辺りを見回すと男が拳銃を持って通りから走って来ました。





大下勇次「タカ」



タカがパトライトをつけた。





鷹山敏樹「そこの銃を持った奴、おとなしく止まりなさい、止まりなさい」





それでも男は車に乗って逃走した。
勇次は覆面パトカーのスピードを上げて追跡しました。
しばらくして男が走って行く方向から本城の覆面パトカーが走って来ました。





大下勇次「ナイスタイミング」
大下真琴「サンルーフ開けるぞ」





真琴は靴を脱いでシートの背もたれに足をかけて立ち上がりサンルーフを開けた。
次に拳銃を抜いてタイヤを撃った。




“パンζ”




見事タイヤに当たり車が止まった。





大下真琴「俺たちから逃げられると思うなよ」




勇次も港301を止めて降りて来た。
男は車から降りて倒れ込んだ。





大下勇次「やるじゃない」
大下真琴「オホホのホ~♪オラ立ちな」





真琴は男の尻を軽く蹴ると男はヘナヘナと立ち上がった。
すかさず勇次が手錠をかけた。





鷹山敏樹「署に連絡しよう」





真琴は携帯で連絡した。





田中文男「ご苦労様です、それと署長、今日から新しい鑑識班が来ているんです」
大下真琴「丁度いいや、連れて来て下さいな」




しばらくして鑑識と徳川たちが駆けつけました。





田中文男「ご苦労様です」
南原裕一「南原裕一です」
美神幸恵「美神幸恵です」
河合紘司「二人ともこっちを頼む」
裕&幸『はい、失礼します』





安田たちは車に行きトランクを開けた。
すると女性の遺体が乗っていた。




安田一郎「あちゃ~」
青木順子「署長、これ見て下さい」




青木に呼ばれて行くと。




青木順子「どこかに運ぶ途中だったみたいですね」
大下真琴「そのようだね、害者の身元を洗ってくれ」
青木順子「はい」



青木は町田と被害者の身元を洗った。




徳川吉之「あいつら遺体をどこへ運ぶ途中だったのだろうな」
本城慎太郎「あの二人を取調べれば分かりますよ」




署に戻って捕まえた男二人を取り調べ室に入れました。




谷村進「オラ入れ」
近藤卓造「あ、署長」
大下真琴「課長、赤いジャケット着ている方の取り調べお願いできます?」
近藤卓造「お安い御用ですよ」
大下真琴「あのね・・・」



真琴は近藤課長に耳打ちした。




近藤卓造「なるほど、分かりました」
大下真琴「じゃそいつよろしこ」
近藤卓造「OK、OK!」




近藤課長は笑顔で答えて取り調べ室1に入って行きました。




田中文男「こっちはお任せあれ」
大下真琴「文ちゃんよろしくねぇ」
田中文男「ワオ~ン」




と、なぜか吠えながら取調室2に入って行きました。




武田英彦「署長、田中は分かりますが近藤さんがどうして取り調べ室に?」
大下勇次「うちのタヌキ、昔は鬼の卓造と言われたんですよ」
大下真琴「北署でマル暴の捜査主任で指揮を採っていたことがあって、血の気も多かったらしいよ」
武田英彦「へぇ~意外だなぁ」




そこへ安田と河合が二人の若い男女と来ました。




安田一郎「署長とみんなに新しい仲間を改めて紹介します、新しく入った鑑識のメンバーです」
南原裕一「南原裕一25歳。よろしくお願いします」
美神幸恵「美神幸恵25歳です。よろしくお願いします」
全員『よろしくお願いします』




新しい仲間が加わりました。




河合紘司「現場に落ちていた薬莢は32口径のコルトオートだったよ」
大下真琴「弾から指紋は出なかった?」
河合紘司「いいえ、出ませんでした」




近藤課長が取り調べ室から出て来ました。




近藤卓造「署長、あの二人は主が殺した遺体を運ぶ途中だったそうです」
徳川吉之「その主とは誰です?」
近藤卓造「これ者のかしらだそうだ」





と近藤は右手の人差し指で頬をなぞりながら説明した。




本城慎太郎「ヤクザ屋さんですか、でっ組の名前は?」
田中文男「それが知らないそうです」




田中も取り調べ室から出て来ました。



大下真琴「何それ?」
田中文男「さぁ」



そこへ菜美が血相を変えて飛び込んで来ました。



菜美「吉之さんいる?」
徳川吉之「菜美、どうした?」
菜美「あっ皆さんも聞いて下さい、ハァ、ハァ」
青木順子「とにかく落ち着いて下さい」




順子に言われ菜美は息を整えた。



山路瞳「どうぞ」




瞳が菜美に水を出した。
菜美はそれを一気飲みした。




菜美「はぁ~すいません、吉之さん元レディースの美里からの知らせで里菜と家吉が不信な男の後をつけているのを見かけたって」
徳川吉之「不信な男? どんな奴か言っていたか?」
菜美「美里が言うには、昨日黒い背広を着た男と革ジャンを着た男が会って金を渡していたってその様子を二人で見ていたらしいの」
大下真琴「でっ今家吉と里菜はどこに?」
菜美「その男を尾行しているんじゃないかしら、美里はチラッと見かけただけで気になって私に知らせてくれたのです」
青木順子「なるほど、どうしてその男を尾行していたのかしら?」
徳川家光「あいつらのことだ、何か突き止めるだろう」
菜美「あっそう肝心なことを忘れていたわ、横浜駅から着けてったみたい」




その時、署の電話が鳴り、近藤課長が出た。




近藤卓造「はい港署捜、えっ!里菜さん?今どこにいるんです?」
徳川吉之「ちょっと代わって下さい、もしもし里菜?今どこにいるんだ?」
里菜『パパ、すぐに本牧の基地跡に来て、すぐよ』




と言って電話が切れた。




徳川吉之「あっ切った、まったくもう」
大岡忠利「里菜さんは何て?」
徳川吉之「すぐに本牧の基地跡へ来いと、言っていた」
大下真琴「やった! 行こう」
町田透「やった、て、そんな軽くていいんですか?」
大下真琴「何が?」




真琴は上着を持ってスキップしながら出て行きました。




谷村進「あの子、イマイチつかめないですよね」
大下勇次「俺もそうなの」




と勇次も言った。
みんなも真琴の後に続いて出て行った。




本城慎太郎「ぶっとんで行くよ」




大下たちは本牧の基地跡に急行しました。
一方里菜と家吉は




家吉「ここで誰と会うのだろう?」
里菜「分かんない、でもきっと取引よ」
家吉「何で分かる?」
里菜「あのバッグの中に物が入っているのよ、これから来るのは金を持って来る筈だわ」




家吉は半分関心しつつも呆れ顔である。




木葉聡「坊っちゃんたち大丈夫だろうか?」
鈴村皐月「きっと無事でいますよ、捕まっている訳じゃなさそうでしたし」
倉田園子「ええ、今のところはね」
十文字隼人「進二さんも心配ですよね」
海堂進二「勿論、祈る思いだよ」




家光と吉之と真琴は・・・



大下真琴「吉之さん、あの二人怒らないでやってよ」
徳川吉之「分かっている、しかし…そそかっしい娘だ」
徳川家光「ハハハ!菜美ちゃんに似たんだな」
徳川吉之「菜美はもっとしっかりしているよ」
徳川家光「でも正義感の強いところはお前にそっくりだよ」
徳川吉之「フゥ、そこが困るんだよ」




家光は笑っている。真琴は少し二人を心配していた。
やっと本牧に着きました。大下たちは手分けして里菜たちを探しました。




鷹山敏樹「俺たちこっちへ行く、勇次」
大下勇次「オーライ」




真琴たちも分かれました。




倉田園子「私たちは向こう探します」
徳川吉之「うん、頼む」
大月半蔵「よし行こう」




原田たちも来ました。




本城慎太郎「よしここで散るよ」
芝夏美「はい」





二人を探していると、真琴が明かりの点いている倉庫を見つけた。





大下真琴「家光、あそこ明かりが点いている」
徳川家光「行ってみよう、みんな№5の倉庫だ、明かりが点いている」
村木拓『すぐ行きます』




すぐにみんな集まりました。




大岡忠利「どこですか?」
大下真琴「あそこ」
徳川吉之「里菜、家吉」




その頃。里菜と家吉は№5の倉庫の中で黒い背広の男たちをつけて来ていました。




男A「物は持って来たか?」
男B「ここにある。金は?」
男A「この中に、まずは物を見せてもらおうか」
男「いいだろう、おう開けろ」




家吉と里菜は刀を手にした。
里菜は煙硝玉を手にしました。





里菜「行くよ、覚悟はいい?」
家吉「ああ」




その時、後ろから肩を叩かれた。





里菜&家吉『ヒィ!』
大下勇次「間に合ってよかった」
里菜「大下さん」
徳川吉之「待っていなきゃダメじゃないか」
里菜「遅せぇんだよ、あいつら逃げちゃうところよ」
大下真琴「俺たちが逃がす訳ないだろう、裏口も固めてあるから大丈夫。おっぱじめようか」





里菜は煙硝弾を連続で投げつけました。




ドカ~ンζドド~ン!




『うわっ!』
男A「何だ?どうなってんだ?」
男B「誰だ?」
家吉「お前たちを逃がす訳には行かぬ」
男A「どこだ、出て来い!」





男が叫ぶと進二たちと共に真琴・家吉・里菜も忍びのように現れました。





真琴「現場は抑えたぜ、港署だ」
男C「このガキ*」



男が鉄パイプを手にした。




里菜「そう来る訳ね、ならこっちもパパ、みんな!」




里菜の合図で大下や本城たちが出て来ました。




男B「こんなに!」
本城慎太郎「残念だったな」
原田実「残念だったな」
鈴村皐月「もう終わりよ」
『やっちまえ!』
徳川家光「予想通りの行動だな」




革ジャンの男の仲間たちと銃撃戦です。




村木拓「やっぱりこうなりましたね」
鷹山敏樹「いつも通りでいいじゃん」




拳銃が使えなくなって犯人たちはナイフや日本刀を振り上げて来ました。




里菜「刀組の奴らは私たちに任せて」
徳川吉之「よし」




徳川一家で刀を抜きました。




徳川家光「行くぞ」
家吉「はい、よ~し」





4人は同時に峰に切り替えました。





大月半蔵「我々も行くぞ」
木葉聡「坊ちゃんたちを守るんだ」
松田香苗「はい、皐月」
鈴村皐月「ええ」
大下真琴「俺も」
吉田春彦「えっ署長も?」




真琴も加わってチャンバラになっちゃいました。




大下真琴「こっちは任せろ」
十文字隼人「お願いします」
吉本和彦「署長も出来ますねぇ、感動やわぁ」
南旬一「やられた奴から捕まえてゆこう」
原田実「そうですね」





原田たちは峰打ちで倒れた者から手錠をかけてゆきました。
勇次たちもチャンバラに見入っています。
そして真琴が黒幕の存在に気づきました。





大下真琴「あの男・・・まさか、ここを頼む」
木葉聡「はい、でもどこへ?」
大下真琴「黒幕の正体が分かったのさ」




真琴の言葉に徳川たちも驚いた顔をした。




徳川吉之「本当か?よし俺も行く、忠利後を頼む」
大岡忠利「はい、大下たちと連行して行きます」
大下真琴「家吉と里菜も一緒に来い」




真琴は走って黒幕を追いかけました。





徳川家光「あそこだ、あれは誰だ?」





行き止まりのとこに後ろ姿で男が立っていました。





真琴「まさかあなたが全ての黒幕だったとは、顔を見せたらどうです? 石立隆之介、いや石立管理官殿」
石立「フッ、フハハハ!さすがキレ者で有名の大下真琴警視正、大原警視長が気に入る訳だ」




石立は振り返りました。





十文字隼人「待って下さい、署長。赤い革ジャンパーの男はヤクザから拳銃を買ったんですよ」
大下真琴「確かに、その通りだよ、でも、もしあの拳銃が押収されていた物だとしたらどうだ?」
大月半蔵「調べてみたら、押収された拳銃は全て警視庁のあるところに管理されていました」
倉田園子「その指揮官に当たるのが石立管理官、だからあの男たちは簡単に銃が手に入ったのね」




真琴はうなずきました。




吉之「なるほど、押収された拳銃を横流ししていたのか」
石立「その通りだよ」




勇次・タカ・本城も来ました。




本城慎太郎「赤いジャンパーの男は手引き役だったんだろ、だが徳川さんの息子さんたちにつけられた上、捕まったから作戦を換えたんだ」
青木順子「あの男が目をつけられたから、自ら動くしかなかった。あなたはこの男たちを使ってヤクザと取引させた」
芝夏美「その上前を跳ね、いくらか手に入れた」
石立「私の取り分は三百万だ」
徳川家光「ほぅ、やけに神妙じゃないか・・・何を考えている?」
石立「全てがバレたら自ら幕を下ろす」




と言うと石立管理官は隠し持っていた拳銃を出してコメ噛みに当てた。



“銃声”



撃ったのは勇次だった。




石立「ぐぅ…」
鷹山敏樹「生きて償え」




タカがそう言い捨てた。




大下真琴「順子さん連れてって」
青木順子「はい」




青木が石立に手錠をかけて連行して行きました。




徳川家光「フーあぶなかったな」
鷹山敏樹「予感はしていました」




大下たちも引き上げました。
そして・・・




宮本謙「署長、石立管理官の身柄を県警に引き渡して来ました」
大下真琴「お疲れ様です。ありがとう」





宮本課長と武田が県警から帰って来ました。
電話が鳴り町田が出ました。





町田透「はい港署捜査課、あ、はい少々お待ち下さい」





保留ボタンを押して・・・






町田透「署長、本部長から電話です」
大下真琴「ホイホイ、はい代りました、いいえいやいやそんな、はい、はい」






画面は本部長側に変って・・・





緒方雄一「本当にありがとう。じゃまた頼むよ」
大下真琴『はい、報告書もすぐに持って行きますから』
緒方雄一「うん、急がなくていいよ、いつでも出来上がったら持っておいで」
大下真琴『はい、では失礼します』




電話を切りました。
真琴は早速捜査報告書を書き始めました。





大下勇次「タカ、先帰っていいよ、俺署長を待つから」
鷹山敏樹「いいよ、俺も待つよ」
町田透「俺、今夜デートなのでこれで失礼します」




町田はいそいそと出て行きました。





里菜「パパ帰ろう」
徳川吉之「うん、じゃお先に」
大下真琴「お疲れ様です」
徳川家光「あ、カナちゃん、うん俺、今帰るからね、はい了解」




家光も嬉しそうに帰って行きました。





鷹山敏樹「あ~ゆうキャラなんだ、あの人」
大下勇次「みたいね、カナちゃんだって」
真山薫「新婚っていいよね~・ン~チュ♡」
 

つづく。

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