2012年12月16日日曜日

スーパーあぶない刑事3話

『新しい仲間』



大下真琴が署長になって一日が明けました。
真琴は試験を受けて正式に警視正に昇進しました。





緒方雄一「おめでとう、よく頑張ったね」
大下真琴「ありがとうございます」
緒方雄一「友人として一つ頼みがあるんだ」
大下真琴「何ですか?」





真琴が聞くと緒方は封筒を手渡した。






緒方雄一「いきなりですまないが港署を改築工事する」
大下真琴「どうしてでしゅか?」
緒方雄一「人が増えるから、それと君のところで面倒見てもらいたいと思ってね」






真琴は渡された封筒を開けて中身を確認しました。
中には10数枚のプロフィールが入っていた






大下真琴「新宿代官署が閉鎖、これって・・・」
緒方雄一「本庁からの通知で新宿代官署は潰れた、ところが彼らを引き受けてくれる署がなくて
バラでも人材は間に合っていると言われてね」
大下真琴「それでうちに引き取れってことですか?」
緒方雄一「ああ、押し付けるようで悪いが、一つ頼まれてくれないかな?お願い!」
大下真琴「いいでしゅよ、お引受け致します」






真琴のその言葉を聞いて緒方本部長は嬉しそうな顔して真琴の手を握り・・・






緒方雄一「いやぁそうかそうか引き受けてくれるか・・・ありがとう早速今日から入るからよろしく頼む」
大下真琴「今日からでしゅか?わっ分かりました」






緒方本部長は県警に帰って行きました。
別室から出て来た真琴にみんなが集まった。






近藤卓造「改築工事って聞こえたけど、どうゆうことですか?」
大下真琴「それがその新宿代官署から刑事が来て人数が増えるそうですぅ」
全員「エェェェ!」
鷹山敏樹「港署に仲間が増えるってこと?」
大下真琴「そうです、しかも俺がみんなをまとめるようにって」
鈴江秀夫「ムチャクチャだ!本部長は何を考えているんだ?!」
近藤卓造「そうか前の署長を県警に引き入れたのは、今日のためだったのか」
大下真琴「ごめんなしゃい、頼りにされていい気持ちになっちゃって承知しちゃいました」
松村優子「署長のせいではないわ、でも本部長も横暴よね」






そして本部長の言ったとおり10時に新しい刑事たちが出勤して来ました。






宮本謙「おはようございます、代官署から赴任して来ました」
町田透「先輩来ちゃいましたよ」
大下真琴「ようこそ港署へこちらにどうじょ」






真琴に言われ刑事たちは首を傾げた。







宮本謙「子供? あのぅ署長さんは?県警本部長からあいさつするように言われたのですが・・・」
大下真琴「あの僕が今日から署長になった大下真琴でしゅ、よろしくね」






真琴は会議室に宮本課長たちを案内しました。
山路瞳がすぐにお茶を入れて持って来ました。






山路瞳「署長、お茶をお持ちしました」
大下真琴「どうもありがとう、みなさんにおくばりしてください」
山路瞳「はい」






その様子を見ていた大下たちは






大下勇次「あいつ署長らしい顔になっているじゃん」
近藤卓造「お前たちも入れ自己紹介するんだ」






大下たちは会議室に入りました。少年課と交通課の刑事たちも入りました。






大下真琴「皆さんよく来て下さいました。改めまして署長の大下真琴ですぅ」
本城慎太郎「ぶっとびだ!」
武田英彦「コラ!失礼だろう」
大下真琴「それでは先にこちらのメンバーから紹介させていただきましすぅ」
鷹山敏樹「鷹山です、よろしく」
大下勇次「大下勇次、真琴の父親です、よろしく〜」





鷹山から順番に自己紹介をして行きました。
捜査課が終わって次は少年課、その次は交通課と自己紹介をしてもらいました。






本城慎太郎「じゃ今度はこっちから、本城慎太郎警部補です」
原田実「原田実です、よろしくお願いします」
村木拓「村木拓です、どうぞよろしく」
青木順子「青木順子です、よろしくお願いします」
藤村亮「藤村亮です、よろしく」
吉本和彦「吉本和彦です、よろしくお願いします」
芝夏美「芝夏美です、お世話になります」
南旬一「南ですよろしく」
風間明「風間明です、どうぞよろしくこの度刑事に復帰しました」
武田英彦「武田英彦階級は一応警部です、よろしくお願いします」
宮本謙「代官署では課長を務めておりました宮本謙ですよろしく」






お互いの自己紹介が終わりました。
次に署内を案内しました。
リフォームは明日から始まります。
今日大下たちは別の場所に移動します。県警が用意した仮の署です。
本城たちは来て早々また移動しなければなりません。
仮の署は港署から15mほど離れた小さなビルでした。
ボロイかと思いきや新品で椅子や机がズラリ並んで揃っていました。






藤村亮「すげぇ~大手会社のオフィス並みだぜ」
町田透「建物は古めかしい感じだったけど、中は新品同様ですね」
吉井浩一「ああ、早速荷物を置いて片付けよう」






全員で席を決めて持って来た荷物を運びました。
一時間ほど経ってようやくオフィスらしくなりました。






谷村進「でも増築工事ってどのくらい掛かるんですかね?」
田中文男「さぁ、署長は知っているのかな?」





その頃本城たちは真琴のことを話していました。





芝夏美「本城さんあの子が署長で大丈夫なんでしょうか?」
本城慎太郎「夏美ちゃん失礼なことを言うものじゃないよ」
原田実「いや、俺も夏美に同感ですよ」
宮本謙「お前たち見かけだけで判断しているのか?それは失礼だぞ」






宮本課長の顔がいつもより険しい顔つきになっています。





藤村亮「ですけど課長、あんな子供の下で働くなんて無理っすよ」
大下真琴「今は信じられないでしょうがすぐに慣れましゅよ」






真琴が言うと、本城たちは驚きました。
その時、吉井が繋げた電話が鳴りました。





吉井浩一「はい港署捜査課、なに現金輸送車が? よし分かった」
本城慎太郎「来て早々事件ですか」
吉井浩一「伊勢佐木町で現金輸送車が襲撃された」
近藤卓造「署長、お願いします」
大下真琴「行こう」






大下と鷹山は上着を持って出て行きました。






村木拓「署長さんのお手並み拝見と行きますか」





本城たちも続いて出て行きました。
現場へ向かいます
制服の巡査がテープを張って待っていた






巡査「ごくろうさまです、こちらです」






大下たちは手袋を嵌めながら入って行きました。





谷村進「うわっ!輸送車が蜂の巣だ」
吉田春彦「大下さん、モデルガンが落ちていました。改造銃ですね」
大下勇次「カラだな、これの出所と誰が改造したか調べて」
吉田晴彦「分かりました、谷村」
谷村進「はい」





吉田と谷村はモデルガンの出所を洗うため現場を離れました。
本城たちは現場をくまなく捜索していました。






大下真琴「俺と本城さんと原田さん・藤村さんでここに残る、他は聞き込みに行ってくれ」
鷹山敏樹「OK」






鷹山たちは近所の聞き込むため現場を離れました。
真琴と本城たちは鑑識の人たちと現場の周りを捜索した。





本城慎太郎「薬莢とかは落ちていないな」
原田実「でも拳銃を撃ったんですから、薬莢が落ちてるはずですよ」
大下真琴「襲ったホシがプロなら薬莢は拾って行くと思うけど・・・」
藤村亮「あった、ありました」






藤村が薬莢を見つけました。







大下真琴「それ鑑識に渡しておいて」
藤村亮「はい」





藤村は安田に拾った薬莢を渡しました。





安田一郎「預かるよ」
藤村亮「この薬莢から指紋が出ればいいですね」
安田一郎「そう願いたいものだな」






安田は一足先に署に戻りました。
真琴たちも署に戻りました。
聞き込みに行った鷹山たちも署に戻って来ました





鷹山敏樹「収穫は薬莢だけなんて信じらんねぇ」
吉井浩一「狙撃者が用心深い奴なら薬莢なんか残して立ち去るかな?」
大下真琴「わざと残して行ったのかもな、わりと目に着く所に落ちてたし」
原田実「捕まらない自信があるという訳ですか」
大下真琴「たぶんな」





真琴の推理は当たっていた。
その証拠に薬莢からは指紋が検出されなかった。





安田一郎「ごめん指紋は出なかった」
大下真琴「やっぱりね、さぁどうしようかなぁ?」






そこへ吉田と谷村が戻って来た。





吉田春彦「拳銃の出所が分かりました」
谷村進「中華街にあるGUNという店です」
吉田春彦「これが顧客リストのコピーです」
近藤卓造「おぉ!よく持って来られたな」
谷村進「その中にある男の名前が載っていました」
吉井浩一「それは誰だ?」
谷村進「丸山保(やすし)とゆう男です」
本城慎太郎「その丸山って奴がどうかしたのか?」






本城の質問に大下が答えた。






大下勇次「裏の世界では名の知れた殺し屋ですよ」
芝夏美「やっぱりプロだったんだ」
町田透「周辺を聞き込んだ結果、現金輸送車を襲ったのは4人、運転手入れて5人です」






現金輸送車を蜂の巣にして現金だけ奪って逃走した犯人たち。
運転手は顔をマスクで隠していたと証言していた。






藤村亮「運転手たちの証言じゃあまり手懸りにならないですよね」
武田英彦「あとはGUNとゆう店に手懸りがあればいいが」
大下真琴「嘆いてても仕方ない、GUNという店に行って丸山と仲間を徹底的に洗おう」
全員『はい』





再び全員出動しました。
店の中には勇次と敏樹・原田が入りました。
店の外に本城たちは待つことにしました。






大下勇次「タカ・原田」
原田実「はい」





三人は中に入って分かれて店の様子を探りました。
GUNって店は表向きはバーでした。
奥の方へ近づくとドアがありスタッフが出入りしています。
鷹山が警察手帳を見せて中へ入らせてもらうことに・・・
すると中に隠れていた男がいきなり三人に向かって発砲して来たのです。






鷹山敏樹「勇次、実!」






タカの合図で勇次は裏口に向かいました。
原田はタカと一緒に男を追いかけました。
外で銃声を聞いた本城たちも入口と裏口に分かれて駆けつけました。





村木拓「大下さん、実」
大下勇次「フェンスを飛び越えて行った」
村木拓「亮、こっちだ」
藤村亮「オラオラオラ」
大下真琴「慎太郎、車を回せ」
本城慎太郎「Igetit」






すぐに本城が覆面パトカーで来ました。






本城慎太郎「署長、乗りなぁ」





真琴は本城の車に乗り込みました。
順子と夏美も覆面パトカーを運転して来ました。






青木順子「実、乗って」
原田実「オィッス」
芝夏美「藤村君、乗って」
藤村亮「よっしゃ行け!夏美」






その頃本城たちはすでに男の車を捉えていました。





本城慎太郎「お前拳銃持っているの?」
大下真琴「ああ、スミス&ウエッソンのショーティ40だよん、サンルーフ開けるぞ」






真琴はサンルーフを開けて前の車に拳銃を向けました。
銃の腕はどうなのでしょうか?






“パン💥ギュルルル💨”






弾は見事にタイヤに当たりました。







大下真琴「当たった!わ~い」





本城たちは車を止めて犯人の車に近づこうとしました。
すると車の中から発砲して来ました。






大下勇次「おっと」






助手席から男が一人出て来ました。
そして後部座席と運転席から男が出て来て発砲して来ました。






町田透「三人いたのか」
本城慎太郎「アッチャチャ~ぶっ飛びだな」
吉井浩一「これじゃ近づけないぞ」
田中文男「一人倉庫の方に逃げて行くぞ」
大下真琴「勇次・敏樹援護してくれ」
大下勇次「OK」





鷹山と大下が援護してくれた。





大下真琴「慎太郎一緒に来い!」
本城慎太郎「お手並み拝見させてもらおうじゃない」






本城も真琴の後を追いました。
本城と真琴は倉庫の入り口まで来ました。
そこへ大下父と鷹山も追い着きました。






鷹山敏樹「気をつけて行けよ」
大下真琴「は~い」






真琴が先頭で倉庫の中へ入って行きました。
中に入ると気配を探りながら歩いて行きました。
合図を送って大下たちを呼びました。





本城慎太郎「おい、署長あぶないぞ」






真琴は真中までスタスタと歩いて行きます
中心まで行くと目を閉じて気配を探りました。
そして・・・





大下真琴「前30度と後ろ40度の方向を撃て!」






“バン💥バン💥バン💥”






真琴の合図で大下・鷹山・本城は一成に発砲しました。






『うわ~』
大下真琴「殺気がプンプンしていたからね」
大下勇次「こいつ感覚も鋭かったんだ」
町田透「先輩」
原田実「もう終わっちゃったんですか?」
本城慎太郎「ああ、たったいま終わったとこだ」
鷹山敏樹「連行してくれ奥にも一人いる」
芝夏美「はい」






夏美と亮が奥で倒れている男に手錠を掛けました。






本城慎太郎「はい撤収」





慎太郎が手をパン!と叩きました。
署に戻ると真琴は報告書を書きました。






武田英彦「署長、3人の送検が済みました」
大下真琴「ごくろう様です」
本城慎太郎「それにしても署長の感覚の鋭さには驚いたよな」
鷹山敏樹「本部長が見込んだだけのことはあるよなぁ」
吉井浩一「現金輸送車は穴だらけだったけど中の金は無事だったし」
村木拓「あの車はスクラップでしょうね」






後日知ったことですが現金輸送車は新しい車でちゃんと現金は運ばれました。
輸送車を襲った犯人たちは田中の取り調べで計画を立てて金目当てで襲ったと証言しました。
その証言もまとめて真琴は報告書に書きました。
署長の真琴と父親の勇次は県警へ報告書を届けに行きました。





緒方雄一「ご苦労様、では報告書を預かります」
大下勇次「おかげさまで息子はよくしゃべるようになりました」
緒方雄一「そうか仲間も増えたことだしこれからも頑張ってもらいたいね」
大下真琴「でも僕ムチャクチャやりますよ」
緒方雄一「いいですよ、事件解決のためなら多少の無茶は許可します」
大下真琴「いいんですか?本当にやりたいようにやっちゃいますよ」






真琴は目を輝かせて聞きました。
すると緒方本部長はニコニコ笑って・・・





緒方雄一「いいですよ、港署は君に任せると言ったのですから」
大下真琴「これからも頑張ります」
緒方雄一「あ~それと来週から将軍の一行が京都府警から赴任して来るから」
大下真琴「えっ?また人数が増えるんですか?」
緒方雄一「うんそれと広域捜査隊のメンバーを君の下で働かせてほしい」
大下真琴「いやいや無理ですよ、俺にそんなに任されましても・・・」
緒方雄一「いいのいいの、適当にやってくれて構わないからね、難しく考えなくていいから」






とは言われても困ってしまうよね。
でも真琴は・・・






大下真琴「分かりました、お引き受け致します」





と返事してしまいました。
署に戻ってみんなに話すと・・・





近藤卓造「また安請け合いをしたのですか?」
大下真琴「広域捜査隊は短期間だと言うから」
宮本謙「まぁ県警には逆らえないですよね」






しかし大下たちは仲間が増えることに大喜びしています。






真山薫「どんな人たちが来るんだろう?」
山路瞳「楽しみですね、また賑やかになりますよ」






女性陣は前向きでした。
順子と夏美・薫・瞳はキャッキャッと盛り上がっています。
男性陣は緊張しているせいかあんまり嬉しそうではありません。
どちらかというと『うまくやって行けるのか?』とゆう不安の方が大きかったのです。






大下真琴「どんな人たちでも俺がまとめてみせるから」
宮本謙「逞しい署長ですな」
近藤卓造「ええ、まだ4歳なのにしっかりしています」







そうまだ真琴は4歳なのです。
だからかなり無理あるのですが、大下夫婦がどうゆう風に育てているのか?
しっかりしています。
さていよいよ次回は今回の1週間後の話になります。
将軍一行と広域捜査隊のメンバーが加わってどうなることか・・・?




つづく。

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