2012年12月18日火曜日

スーパーあぶない刑事15話

     『驚愕!ぶっぱなし野郎』



ある日。
港署関内で大事件が発生しました。
それは・・・




大下勇次「恐怖のぶっぱなし野郎?」
大下薫「そう、町中にマシンガンをぶっ放す奴がいると県警に通報があったんだって」
鷹山敏樹「県警に・・・?」
村木拓「マジっすかそれ?」
大下薫「マジなのよ、丁度夕方の4時過ぎに変なかっこうした奴が町中でマシンガンをぶっぱなしたそうなのよ」
本城慎太郎「ひゃあ~怖いね」






そこへ県警に行っていた真琴が徳川治樹と帰って来ました。






大下真琴「みんな聞いて下さい、俺たちで例のぶっ放し野郎を捕まえます」
鷹山敏樹「じゃ県警の許可が下りたんですね」
大下真琴「許可というより頼まれたんだ、俺のリーダーシップを見込んでということで」
本城慎太郎「あ、よしよしよし早速取り掛かろうか」
大下真琴「県警もパトロールくらいは手伝うと言っています」





そうゆうわけで全員出動しました。
覆面パトカーに乗ると真琴は地図を広げました。





徳川治樹「関内の地図か、どこから当たる?」
大下真琴「順に回って行くとのはどう?」
徳川治樹「賛成! 行こう」





真琴は無線を取って鷹山に連絡を取りました。





大下真琴「真琴です、敏樹さん関内から順に回るので手伝って下さい」
鷹山敏樹『了解着いて行きます』





そして本城たちには・・・





大下真琴「真琴です、慎太郎たちは聞き込みの方をお願いします」
原田実『原田了解』





真琴たちは地図を見ながら関内を回って行きました。
現在の時刻は正午、4時過ぎまでまだ4時間あります。
交替で昼食を取ることにしました。





徳川吉之『真琴、今日は何を持って来てる?』
大下真琴「小柄6本、煙硝弾5個、警棒、後ろにはロケットランチャーが積んであるよ」






と言いました更に付け足して・・・





大下真琴「替えのマガジンは8本です」
徳川治樹「ワァオ!」
藤村亮「戻りました、昼食に行って来て下さい」





真琴たちも昼食を取りました。





大岡忠利「署長の作戦は完璧だ」
桐原早希「まだ何も聞いていないですけど」
大岡忠利「いや俺には分かる、署長の考えてることが」





真琴は大下、鷹山、徳川治樹とラーメン屋で昼食を取りました。
真琴は食べながら考え事をしていました。





鷹山敏樹「何を考えてるんだ?」





鷹山に聞かれるが真琴はニコニコ笑っているだけで何も言いません。
勇次と敏樹は顔を見合わせました。






大下勇次「あぶないガキデカ」
徳川治樹「俺は署長のやることには協力するぞ」
大下真琴「ありがとう治ちゃん」





治樹は笑顔でうなずきました。





大下真琴「あ~ごちそうさまでした」
大下勇次「早いな、署長」
大下真琴「ウマカタネェ~」





水を飲むと真琴はショルダーバッグからクールミントガムを出して噛みました。
少し休んでお腹を落ち着かせました。






鷹山敏樹「ふぅ、そろそろ戻りますか」
徳川治樹「そうだな、先に行けここは俺がおごってやる」
大下勇次「ラッキーごちそう様です」






真琴たちは先に店を出ました。
4人分代金を払って治樹も出て来ました。
覆面パトカーに乗って張り込みを続けました。






青木順子「今のところ怪しいかっこうしたのはいないわね」
芝夏美「一体どんな奴なのかしら?」
青木順子「う~ん似顔絵すらないもんね」






しかし現れれば嫌でも印象に残るはずです。
大下たちは人の通りを見つめました。
しかし夕方になっても現れず、この日は解散しました。
次の日。また関内でぶっぱなし野郎が現れたと
通報があったのです。





吉井浩一「署長、例のぶっぱなし野郎がよみうりランドに現れました」
大下真琴「よし行こう」






急いで現場に向かいました。
現場はよみうりランドです。





徳川吉之「真琴いたぞ、あいつだ」





その男は特攻服を着てマシンガンをぶっぱなしていました。





町田透「先輩どうします?」
大下勇次「思ってたよりあぶねぇ奴だな」





男を目の前にしてビビル一同。





本城慎太郎「ぶっとびだな!どうするよ?」
藤村亮「ア然くらっちゃうな!」





吉田たちが何とか近づこうとしますが・・・





吉田春彦「ダメです、あぶなすぎてとても近づけません」
谷村進「もう怒るよぉ~!」





谷村が服を脱ぎました。





海堂進二「煙硝弾で視界を塞ぎましょうか?」
木葉聡「それがいい、パニックになった所を押えられるかもしれないぞ」
風間明「辺りに人がいるんだぞ、危険じゃないか?」





すると真琴は何かを思いついて拳銃を手にしました。





原田実「何をするんですか?」
吉本和彦「なんか嫌な予感がするんですけど」
大下真琴「じゃ目を瞑ってな」





真琴は天に向かって二発発砲しました。





“パン💥パン💥”





歩行者は突然の銃声にパニックになりあっという間に逃げ去って行きました。





徳川治樹「お前が一般人を恐がらせてどうする?!」
大下真琴「でもおかげであいつだけになったぜ」





すると特攻服の男が大下たちの方に振り返った。
透が男と目が合ってしまいました。






町田透「あっ!目が合っちゃった」






次の瞬間・・・“バリバリバリ⚡️”とマシンガンを
ぶっぱなして来ました。





本城慎太郎「あっちゃ~マズイなこれは」
青木順子「ダメ、とても近づけない、あら?」







順子は家吉と里菜がいることに気がつきました。
二人はダーツと射的のコーナーにいました。






青木順子「徳川さん、お嬢さんたちが」
徳川吉之「なに!」





徳川もダーツと射的の店の中にいる二人の姿を確認しました。
その頃里菜と家吉も辺りの異常に気がつきました。





里菜「家吉、何か外が静かだと思わない?」
家吉「お前もそう思う?」





と家吉が聞くと里菜はうなずいた。
その時です。特攻服の男が里菜たち気づいて
マシンガンを向けて来ました。






家吉「あぶない!」





とっさに家吉が里菜を抱えて伏せた。





“ババババ💥”






大下真琴「家吉、里菜!」
里菜「家吉、あんた」
家吉「ケガはないか?」
里菜「私は大丈夫、兄貴こそ怪我は?」
家吉「ない」





そこへ真琴と吉之と治樹が駆けつけました。






徳川吉之「二人とも怪我はないか?」
家吉「ああ、平気」
里菜「何あの変なかっこうした奴?!」
村木拓「あぶないから避難して下さい」





しかし家吉と里菜はその場を動こうとしない。
それを見て真琴はため息をついて、





大下真琴「仕方ねぇ俺の傍にいろ」
里菜「うん」




家吉と里菜は真琴にくっつくように寄りました。





徳川治樹「しかしあの男何を考えてるんだ?」
本城慎太郎「何も考えていないと思います」





本城たちもスキを見て駆けつけて来ました。
男はアトラクションの中を歩き回っています。





鷹山敏樹「どうする?これから」
大下勇次「あのクレイジー野郎、俺たちに気づいているのかな?」




男はジワジワと大下たちの方へ近づいて来ます。





里菜「私と家吉であいつを引き付けます、その間に仕留めて下さい」
倉田園子「それは危険すぎるわ!」
家吉「やるよ、俺たちにやらせてくれ」





珍しく家吉もやる気を見せています。




徳川吉之「バカなことを言うな!そんな危険なマネさせられるか」
家吉「皆さんのことを信じてますから」





家吉はそう言って真琴を見ました。
真琴はなぜか原田実の方を見た。
原田実がうなずいたので決断しました。





大下真琴「よし分かった、二人に賭けてみよう」
村木拓「署長、いいんですか?」
大下真琴「責任は俺が取るから」





真琴のその言葉で本城たちも覚悟を決めました。




里菜「みんなを信じてる」





と言うと里菜と家吉は飛び出して行きました。
飛び出したがゆっくりと特攻服の男に近づきました。




家吉「ハァ!」





家吉が男の背後から足踏蹴りで男の上半身を揺さぶると、
次に里菜が回し蹴りを噛ましました。
男は少しヨロめきながら二人にマシンガンを向けて来ました。





家吉「ゲェ!里菜」
大下真琴「そうはさせるか!」






“バン💥”




家吉と里菜が避けたとこに真琴が男に拳銃を発砲しました。
家吉と里菜が充分男から離れたことを確認した大下たちも特攻服の男に発砲しました。






大下真琴「チッ」
町田透「タフな奴ですね」
鷹山敏樹「防弾チョッキを着ているからだよ」
徳川治樹「みんな、奴の手足を狙え」





治樹の合図で本城たちが腕と足を狙って撃ちましたが、腕には効きませんでした。
しかし足から血が出て男が倒れました。
透かさず順子と実がマシンガンを蹴飛ばして男を抑えつけて手錠を掛けました。





大岡忠利「意外とあっけなかったな」
徳川吉之「ホッとした」
家吉「せっかく空手の段を取ったのに」
大下真琴「まぁまぁ今日は助かったよ」





ぶっぱなし野郎は県警に引き渡して真琴は報告書を書きました。
そこへ里菜と家吉が来て原田たちと話していました。





里菜「剣術と空手はマスターしたから次はカンフーと太極拳を習いたい」
家吉「里菜は充分強いと思うよ」
里菜「もっと強くなりたいの! コン棒使いの名手も目指そうかな」
徳川治樹「だって、どうする?吉之」
徳川吉之「いいんじゃない、やりたいことをやれば」
里菜「本当パパ!じゃ中国で武者修行したい」
治樹&吉之『えっ〜!』
大下勇次「学校はどうするの?」




と勇次に聞かれ里菜はキッパリと




里菜「休学届け出す」





突然の娘の爆弾発言にうろたえる徳川さんは・・・





徳川吉之「ママと相談してからな」




と、言いました。





里菜「パパ、うろたえるでない!」
徳川吉之「ムチャ言うなよ」





吉之さんは完全に困っています。





家吉「俺はこっちに残って空手と剣術を極めることにする」
里菜「何言ってんの?あんたも一緒に来るのよ」
家吉「ハイ?ヤダッ!」




港署に里菜旋風が巻き起こっています。





谷村進「すごいですね、里菜ちゃん」
大下真琴「よし、治ちゃん県警と警視庁へ行くよ」
徳川治樹「ああOK、行って来ます」





真琴と治樹は報告書を提出しに県警と警視庁を訪れました。




緒方雄一「待ってたよ、いつもご苦労様」






画面は変わって
大原刑事部長と浅見刑事局長にも報告書を提出した。




大原功一「ごくろうさま」
浅見陽一郎「心して読ませていただきます」
大下真琴「お願いします」






真琴と治樹は港署に帰りました。





大下薫「お帰り」
大下真琴「ただいまです」
近藤卓造「署長、お疲れ様です」





里菜と家吉は本城たちと話しています。





村木拓「へぇ~すごいなぁ」
青木順子「ジャッキーチェンが好きなのね」
家吉「はい」
里菜「私ジャッキーの映画を見て空手を始めたんです」
本城慎太郎「なるほど、なるほど」





大下たちもうなずいて聞いている。





海堂進二「でもお嬢さん、中国へ行くと言っても中国のどこで授業するのですか?」
里菜「香港よ」
みんな『ホンコン?!』
松村優子「また大きく出たわね」





徳川さんはひっくり返っています。





家吉「父さん大丈夫?」
大下真琴「吉之さん? もしも〜し」





吉之はボーッとした顔で天井を見ています。





里菜「パパ大丈夫?でも私本気なの」
徳川吉之「いいよ、お前にはずっと家を守ってもらって来たからな」
里菜「本当に⁈パパありがとう❤️」





嬉しそうに聞く里菜に吉之は笑顔でうなずきました。




家吉「よかったな!」
里菜「うん嬉しい」





里菜はうれしさのあまり吉之に抱きつきました。
吉之の顔が父親の顔になっています。
そして進二はとゆうと・・・





海堂進二「お嬢さん離れ離れになってしまいますね」
里菜「進二にこれあげる」




そう云って里菜が進二に渡した者は『里菜』と名前の書いてある半分のハート型のペンダント。





里菜「私のは『進二』と書いてあるのよ」





と言ってペンダントを見せた。





田中文男「本当だ、進二ってちゃんと書いてある」
海堂進二「お嬢さん、大切にします」





里菜はニッコリ笑うと自分のペンダントを進二の持つハートの片割れに合わせた。





里菜「これでどこにいても私たちは一緒よ」
海堂進二「はい」





辺りにも甘~い空気が漂います。





徳川吉之「それでいつ香港へ行くんだ?」
里菜「まだ決めていない、学校にも届け出していないし」
徳川吉之「分かった、学校には明日にでも手続きしておこう」
家吉「はい」




里菜と家吉はみんなにあいさつをした。
そして帰って準備をしました。




大岡忠利「進二、お前香港まで着いて行ったらどうだ?」
芝夏美「そうですよ、二人は未成年だし大人が着いてなくちゃ入国もできないわ」
吉井浩一「それもそうだな」




大岡たちに言われて進二は悩んでいた。





大下真琴「それって保護者として行くってことだよね?なら吉之さんが行った方がいいんじゃない?」
徳川吉之「それは帰ってカミさんと相談します」





それを聞いてみんなも納得してうなずきました。





宮本謙「それがいい」





吉之さんは頭を抱えていました。
そこへ治樹が近づきました。
吉之はため息を吐いています。




徳川治樹「父親としては複雑な気持ちだよな」
徳川吉之「ああ、やりたいことなら何でもやらせてやりたいが・・・」
徳川治樹「まだ早いと思ってるんだろ?」




治樹に言われて吉之はうなずきました。
親の気持ち子知らずとはこういう時のことを云うのでしょうね。
家に帰った里菜は空手の型を練習していました。
それに更に剣術と合わせて技を考えているのです。
家吉は部屋でマンガを読んでいました。
家吉はカンフーについてはあまり感心がないようです。
里菜の方は黙々と動き続けています。





徳川治樹「じゃ、ちゃんと話し合えよ」
徳川吉之「分かってる」



つづく

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