2012年12月16日日曜日

スーパーあぶない刑事4話

    『広域捜査隊解散』



広域捜査隊本部。



根岸玲子「皆さん今日から私たちはバラバラになってしまいます」
西崎駿一「今までいろんなことがありましたけど、みんなは俺の大事な家族です」
根岸玲子「そうね、本当に今までご苦労様でした」





ところが一本の電話が彼らの運命を大きく変えることになりました。
電話に出たのは課長の根岸でした。





根岸玲子「はい広域捜査隊、横浜港署?」
大下真琴『署長の大下です、今日からあなた方はうちに来ていただきます』
根岸玲子「えっ今日これからですか?」
高見兵吾「どうした?玲子」





受話器を抑えて根岸はみんなに言いました。






根岸玲子「横浜港署の大下という子がうちに来いって」
高見兵吾「ちょっと代われ、もしもし高見ですが」
大下真琴『高見さん?あの高見兵吾さんですか?』
高見兵吾「そうだ俺を知ってるのか?」
大下真琴『はいあなたは命の恩人ですから』
高見兵吾「あ~それはまた話すとして、これから来いってどういうことだ?」
大下真琴『説明は後でしますから、すぐに来て下さい、ではお待ちしています』





真琴は電話を切りました。





西崎駿一「高見さん相手は何と言っていたんですか?」
高見兵吾「説明は向こうについたらするからとにかく来て下さいだって」
工藤丈彦「何ですかそれは」
高見兵吾「何か子供の声だったんだけど・・・」






高見の言葉にみんなはア然とした顔をしていました。





杉浦克也「子供・・・」






とりあえず荷物を持って広域捜査隊のメンバーは横浜港署へ移動しました。






高見兵吾「ハッタリじゃねぇだろうな?」
西崎駿一「俺、彼知っていますよ、神奈川県警の本部長が認めた子なんです」
杉浦克也「神奈川県警か・・・なら本物かもしれないぞ」
西崎駿一「昇級試験をパスして警視正にジャンピング出世した子です」
工藤丈彦「本当ですか?西崎さん」
西崎駿一「ああ、間違いない」






西崎の言葉に高見たちは息を呑みました。
広域捜査隊のメンバーはお台場から横浜
港署に辿り着きました。






根岸玲子「ここだわ」






入口に緒方本部長が立っていた。
緒方は根岸たちを見つけると軽く会釈をした。






緒方雄一「広域捜査隊の方々ですね、お待ちしておりました。中へどうぞ」
根岸玲子「はい」






根岸に続いてゾロゾロと入って行きました。






緒方雄一「真琴さんみなさんが着きましたよ」
大下真琴「はい、どうぞこちらへ、ちょっとまだ散らかっていますけど」
戸倉梢「子供・・・よね?」
高見兵吾「声が俺としゃべった子供と似ている」






高見たちは捜査課まで進みました。
近藤課長と宮本課長が立ち上がりました。






近藤卓造「よく来て下さいました、捜査課副署長の近藤です」
宮本謙「同じく課長の宮本です」
緒方雄一「そして彼が署長の大下さんです」
大下真琴「よく来て下さいました、この列を使って下さい」
工藤丈彦「本当に署長はあの子なんだ」






工藤が呟くように言いました。
荷物を置くとお互いの自己紹介になりました。
ここは長くなるので省かせていただきます。
高見が真琴に近づきました。






高見兵吾「大下署長」
大下真琴「はい」
高見兵吾「本部長の話を聞くまで信じられませんでした、本当に署長だったんですね」
根岸玲子「署長直々からのお電話ありがとうございました」
大下真琴「いいえ、こちらこそ来て下さってとても感謝していますぅ」






と、真琴が言うと鷹山たちもうなずきました。
少し時間が経って、事件のブザーが鳴って事件を知らせる放送が入りました。






河野良美「本牧埠頭で殺人事件がありました、ただちに現場へ急行して下さい」
大下真琴「行こう」
高見兵吾「お手並み拝見と行きますか」
西崎駿一「ですね」






真琴たちに続いて高見たちも出て行きました。






大下勇次「真琴運転しろ」
大下真琴「ハッ?無理に決まってるじゃん」
大下勇次「ハハハ!冗談だよ」
大下真琴「バカタレ💢」




勇次はケラケラ笑いながら覆面パトカーを
発進して現場へ向かいました。
本牧埠頭に到着すると制服の巡査が案内した。





巡査A「ご苦労様です、こちらです」





まず吉井が疎外者の身元を知るため所持品を調べました。





吉井浩一「被害者は会社員の女性と男性で名前は匹田麻衣さん26歳と奈良和夫さん26歳」
鷹山敏樹「所持品は?」
巡査B「バッグの中には手帳と化粧ポーチ、鍵、男性の方はパソコンのCDと書類くらいです」
田中文雄「財布があったけど。ガード類はあるが現金は空で取られた可能性もあるな」





犯人の手懸りになりそうな物は見当たりませんでした。
二人はナイフで2・3か所刺されていました。
鑑識が来て遺体を調べ始めました。






安田一郎「胸と腹を刺されているな、腹を刺してからトドメに胸を刺したようだ」
本城慎太郎「ここは安田さんたちに任せて周囲の聞き込みを始めようか」
全員『はい』





大下たちは周囲の聞き込みをして行きました。
すると3人組の男が被害者を連れて行った所を目撃していました。






谷村進「鷹山さん、犯人は三人組でいつも定時に止まっているケーキ販売トラックの前に輓が止まっていてその前に被害者の車が止まり被害者二人を連れ出して行ったそうです」
鷹山敏樹「何かマズイ物が入っていてそれを見られたと思ったから殺したのかもしれん」
谷村進「その可能性はありますね、でなきゃあんなメッタ刺しにはしないでしょうし」
鷹山敏樹「その三人組の顔を覚えていた?」
谷村進「はい」





その報告を真琴たちにもしました。






大下真琴「よし似顔絵を頼んで」
谷村進「はい」






高見たちも合流して来ました。






吉田春彦「署長、犯人たちは何かを運び出そうとしていたようですが、それが何かはちょっと」
大下真琴「うん、そうですよね、でも港に行こうとしていたのならもしかして・・・」
西崎駿一「拳銃または薬でしょうか?」
原田実「有り得ますね、港に運ぶということは海外に売りさばくつもりだったとか?」
本城慎太郎「その逆かもしれないぜ、海外から入って来る者を運び出すために準備していたってこともあるんじゃないか?」
工藤丈彦「どっちにしろ、被害者は殺されたんですからやりきれないですよね」
宮本謙「署長これからどうする予定ですか?」
大下真琴「検問を張ればかえって警戒されてしまうから裏を取るためにも港で見張る」
根岸玲子「でも礼状を採らないと逮捕はできません」
大下勇次「そんなの物を抑えれば現行犯で充分ですよ」






勇次の言葉に根岸は納得したようにうなずきました。
大下たちは港で張り込むため再び出動しました。
真琴はバズーカ砲を担いで出て行きました。





戸倉梢「あの署長なかなかやるわね」
西崎駿一「大人顔負けのキレの良さだよな」
杉浦克也「しかしあのバズーカ砲を何に使う気かな?」






杉浦の素朴な疑問に西崎たちは首をかしげました。
横浜港に着いた。
しかしまだ犯人の車らしく物は見当たりませんでした。






村木拓「あそこに船がありますね、あれで運び出すつもりですかね?」
本城慎太郎「かもな」
吉井浩一「でも船からは誰も出て来ないな」





しばらくは様子を見ることに・・・
15分くらい経って一台の輓が来て船の傍に止まりました。
中からサングラスをかけた男が4・5人出て来て辺りを見渡しています。
すると船の中からも男たちに気づいた者たちが出て来ました。





町田透「10人近くいますよね?」
芝夏美「うん、でも中にまだいるかもしれないわ」
田中文男「突入するにしてもタイミングが大切だからな」
本城慎太郎「そういうこと、まだ動くなよ~」






ところが犯人たちに透が見つかってしまい発砲されてしまった。





青木順子「もうドジ💢」
町田透「すいません」
鷹山敏樹「いやおかげで現行犯逮捕できる」






勇次・真琴・兵吾・駿一・慎太郎が飛び出して犯人たちとの銃撃戦になりました。






藤村亮「実・拓俺たちも行くぞ」
村木拓「よっしゃ、やりまっせ~」





藤村たちも発砲したのでさすがの犯人たちも驚き荷物を引きずり倉庫の中に逃げ込みました。
空かさず大下たちも倉庫の中へ入って行きました。
しかし真琴は中には行って気配を探りました。
後から来た高見に・・・






大下真琴「左だ!」





“バン💥”





と、指示した。
高見はその通り左にむいて発砲すると
一人の肩を撃ち抜いた。
真琴も気配を感じた方に発砲し一人倒した。





戸倉梢「さすが高見さんね」
高見兵吾「いや真琴もなかなかやるじゃん」
鷹山敏樹「まだ中に居ますよ、油断しないで」
藤村亮「隠れてるのが丸見え、あそこだ」






本城たちも犯人を見つけて次々と発砲しては捕まえて行きました。
吉田と田中が手錠をはめた。
まだまだ銃撃戦は続きます。
勇次・敏樹・駿一・丈彦・慎太郎・順子・夏美・梢が船に乗っていた連中たちを捕まえて連行して来ました。
そして船の中の荷物は県警を読んで押収してもらいました。
これで一件落着。
港署に戻って来て・・・






高見兵吾「やるじゃん、見直したぜ」
大下真琴「高見さんたちもね」
根岸玲子「仲良くなったようですね」
近藤卓造「そのようですな」





県警の本部長から感謝状が届きました。
真琴は報告書を提出しこれですべて片付きました。


つづく。

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