2013年1月20日日曜日

デジモンアドベンチャー04 2話

      『四角関係!?乙女心は複雑な気持ち』


お台場高等学校の屋上。
そこにはいつもトウヤが昼寝をしている場所だった。
今日はそこに麻矢がいます。
そこへトウヤが入って来た。






トウヤ「あ~眠みぃ」







いつものように梯子を上って行くと、






麻矢「ヨォ!ワリィね、先に来て」
トウヤ「いたのか、別に・・・」







トウヤは麻矢に背を向ける形で横になった。
その頃教室では太一たちがおしゃべりをしていた。







空「ねぇ、今日の日直ヤマトと麻矢だよ、麻矢は?」
ヤマト「そう言えば、さっきトウヤが探しに行ったようだが」
太一「麻矢は昨日から様子がおかしくないか?」
空「私もそう思う、何か悩んでいるのかも」
ヤマト「俺、探して来る」
空「私たちも行くわ」






太一たちは廊下を探し回っていた。
クラスメイトに聞くと・・・






生徒A「石井なら屋上に行ったぜ」
生徒B「その後、冬月も追ってったみたいだけど」
ヤマト「サンキュー」







ヤマトは太一と空に声をかけて三人で屋上へ向かいました。
その頃、屋上ではトウヤと麻矢が並んで寝転び何やら話しています。







トウヤ「ヤマトのこと好きなんだろう?」






麻矢は黙っている







トウヤ「別に怒ってるわけじゃねぇよ、あいつとはいずれ決着をつける」
麻矢「トウヤ・・・」
トウヤ「だからこそお前の口から聞きたいんだ、今でもヤマトのことが好きなんだろう?」






数分の沈黙が続く、そして麻矢は・・・







麻矢「好きだよ、今でもヤマトが好き」







入口の前で息を潜めてヤマトと空が聴いていた。
すると、その気配に気づいていたのか腕組みしながらトウヤが大声で言った。






トウヤ「聴いた通りだ、いるんだろう・・・ヤマト」
麻矢「えっ!?」







麻矢が振り返るとヤマトと空が入口の陰から出て来ました。







麻矢「ヤマト、空」







麻矢は逃げようとした
それを見抜いていたのか・・・







トウヤ「逃げるな💢」







と、麻矢に怒鳴った。






麻矢「う・・・っ、く・・・」
空「麻矢・・・」





“ドカ💥”






男勝りな麻矢は壁に拳を突いた。





ヤマト「麻矢、俺」
麻矢「聞きたくない!ヤマトの気持ちは分かってる」






太一もその場で聴いていた。






空「あの、麻矢」
麻矢「空、あなたには知られたくなかった。傷つけたくなかったから」
空「そんな傷つけていたのは私の方よ」
太一「空・・・」







空は麻矢に近づき麻矢の手を握った。






空「あの二年前のクリスマスの日、デジモンが現れてコンクールがメチャメチャになった時・・・」
麻矢「そう、あの時あなたを助けたヤマトを見てから覚悟はしていた」






それを言われるとヤマトも空も黙り込んでしまいます。






麻矢「空はずっと太一のことが好きなんだと思っていたから、ショックだった」
トウヤ「俺も本宮ジュンと見ていた」






麻矢はヤマトを睨みつけた。





ヤマト「あの時はとっさに体が動いて・・・」
麻矢「そのことは怒ってない、そりゃショックだったけど、でもあれがキッカケで二人が付き合うと思わなかった」
空「ごめんなさい、麻矢のこと傷つけるつもりはなかったの」






空が麻矢に謝った。





トウヤ「空が謝ることはない」
麻矢「空は私の気持ちを知ってたはずでしょ、なのに・・・」






麻矢の顔つきが険しくなりヤマトを睨みつけた。







麻矢「それにヤマトが私を裏切るとは思わなかった!」
太一『おっかねぇ!』
ヤマト「裏切った・・・か、そう言われても仕方ねぇよな」
トウヤ「ヤマト、お前、俺との勝負で麻矢に先に告白したよな、俺はあの時麻矢の心が揺れていたからムキになったけど、本当はお前になら渡してもいいと思っていた」
ヤマト「トウヤ・・・」
トウヤ「麻矢は昔は無口で傷つきやすかったのはお前もそれを知ってたから、裏切ることはない、ってな」







そこまで言うとトウヤは拳を握りしめた。
空は麻矢を見つめることしかできなかった。






麻矢「空、ヤマトを返してくれない、私ヤマトが大好きなんだもん」
空「少し考えさせて」
麻矢「いいわ、でも私もう遠慮はしないから」






そしてヤマトとトウヤも






トウヤ「ヤマト、俺にもプライドがある。
もしお前に麻矢を想う気持ちが少しでもあるなら、考えてくれ」
ヤマト「俺も少し考えたい、悪い今は返事できない」
トウヤ「いいだろう、待ってやるよ」







この時は一度教室に戻った。
それぞれ考えていた。太一も自分の名前が出たので気まずい形になった。
帰るまでみんなが口を利くことはなかった。
帰り道、太一・ヤマト・トウヤ・空・麻矢は三、二で前後を歩いていた。
そして別れ際に・・・






麻矢「ヤマト、さっき言ったことは私の本心だから」





ヤマトはうなずいた。






トウヤ『やっぱり俺じゃダメなのか』




心の中でトウヤは思っていた。
太一とヤマトは空を送り、トウヤは麻矢を送って帰りました。





ヤマト「まさか麻矢がまだ俺を想ってくれてたなんて」
ガブモン「ヤマト、俺も麻矢があそこまで言うとは思わなかったよ」
ヤマト「俺、ずっとあいつを傷つけていたんだな」





ヤマトは急に罪悪感に襲われた。
空も黙っている、太一はヤマトの顔を見て





太一「俺はこっちだから、また明日な」
ヤマト「ああ」





太一とアグモンも帰りました。






麻矢「もう後には引けない」







切なさを胸に秘めながらトウヤは麻矢を応援しようと思っていた。
麻矢のためならヤマトとの対決も覚悟している。
そして麻矢も空には遠慮はしない。

次の日・・・
太一たちはデジタルワールドに来ていました。
子供たちを懐かしい景色が迎えた。






ヒカリ「ここは、はじまりの町」
トウヤ「ここで俺はコロモンと再会できた」






その時、アグモンたちが太一の姿を見つけてやって来ました。






アグモン「太一!」
ガブモン「ヤマト~!」
太一「アグモン」
ヤマト「ガブモン」





ブラックアグモンとパタモンも来ています。





タケル「麻矢さんパタモン、来ていますよ」
麻矢「うん」
パタモン(麻)「麻矢、何かあったのか?」
麻矢「ちょっと・・・な」






男っぽい言葉遣いで答える麻矢にパタモンは麻矢の頭に乗った。
そしてトウヤとブラックアグモンは・・・






トウヤ「ここに来たのは久しぶりだ」
ブラックアグモン「俺はまたここで生まれることができた」
トウヤ「今度こそ、本当に生まれ変わったんだよな?」
ブラックアグモン「寂しい思いをさせてすまなかった」
トウヤ「こうしてまた会えたから、許してやる」
ブラックアグモン「トウヤのその言い方、相変わらずだな」






ぶっきらぼうな態度で答えるトウヤに懐かしさを感じているブラックアグモン。
するとトウヤはいきなりブラックアグモンを抱きしめて、





トウヤ「ずっと会いたかった」





と、耳元で呟いた。
それを聞いてブラックアグモンも・・・





ブラックアグモン「俺もだ、トウヤ」




と返した。





パタモン(麻)「みんなに話がある、来てくれ」






麻矢のパタモンに着いて行きました。
少し行くと辺りが変わっていることに気づいた子供たち。





大輔「こりゃ一体どうなってんだ?」
京「なんでここだけ景色が違うの?」
パタモン(タケル)「空間がずれてる」
パタモン(麻矢)「そうなのだ、どう思う?」




麻矢のパタモンはみんなに意見を聞いた。





伊織「また何かよからぬことが起こる前兆なのでは?」
空「考えられるわね」





その時、ヒカリとトウヤと賢が何かに反応して走り出した。






タケル「ヒカリちゃん」
ヤマト「トウヤ」
テイルモン「どうしたんだ? ヒカリ」
ヒカリ「呼んでる」





そしてまたしても三人は暗黒の海に呼ばれてしまったのだった。





ブラックアグモン「この感じは・・・間違いない」





三人の目の前に海が現れた。






ヒカリ「また来てしまった」
トウヤ「なぜ俺たちを呼ぶ?」





賢は頭を抱えている。






賢「うわぁ!」
ワームモン「賢ちゃんしっかりして!」





トウヤも座り込んでしまった。




ヒカリ「いや・・・行きたくない」
太一「ヒカリ~」
ヤマト「トウヤ、一乗寺くん!」
トウヤ「何もできない、俺たちには何もできないんだ」





太一たちも暗い海の世界に来ました。





タケル「ヒカリちゃん!」
ヒカリ「いや・・・やめて・・・」
トウヤ「行くなブラックウォーグレイモンを連れて行かないでくれ~」
ブラックアグモン「トウヤ俺はどこにも行かない、もう離れない」






太一とタケルはヒカリを、ヤマトはトウヤに、賢にはワームモンと大輔が着いた。






ヒカリ「やめて・・・行きたくない、イヤ!」
太一「ヒカリ!」
タケル「ヒカリちゃんもう行かないって言ったじゃないか」
ヤマト「トウヤしっかりしろ!」
トウヤ「もう置いて行かれるのは嫌だ」
賢&トウヤ『うわぁぁぁ!』
ヒカリ「イヤァ~!」






苦しみのたうち回る三人。
そしてタケルは・・・






タケル「太一さん許して下さい」
太一「あっ?」





と、言うとタケルはヒカリを抱きしめた。





タケル「ヒカリ・・・僕のところに戻って来い!」






タケルはヒカリにキスをした
太一は思わず両手で顔を隠しました。





ワームモン「賢ちゃん!」






ワームモンは賢に噛みついた。
ヤマトはトウヤを殴った。





“バキ💥”




賢「ワームモン」
ワームモン「賢ちゃん、もう大丈夫だよ」
トウヤ「ヤマト」
ヤマト「トウヤ、分かるんだな?」
トウヤ「俺・・・」






ヤマトはトウヤの両手を握った。





ヤマト「俺を見ろトウヤ、俺の目だけを見ろ」





トウヤは震えながらヤマトを見る
ライバル同士見つめ合う。
ヤマトの友情がトウヤを暗黒の海から連れ戻したのだ。






ヤマト「大丈夫、戻って来い!」
トウヤ「ヤマト」
ヤマト「俺が分かるんだな?」
トウヤ「ああ」
ヒカリ「タケルくん、また助けてもらって・・・」







申し訳なさそうに言うヒカリにタケルは
ニッコリ笑うと、




タケル「いいんだよ、よかった僕のとこに戻って来てくれて」





と優しく言いました。
タケルの笑顔にヒカリも微笑みました。
太一はそんな二人を見て赤くなっている






テイルモン「それにしても、なぜあの海はヒカリたちを呼ぶんだ?」
ヒカリ「分からない」
ヤマト「戻ろう」
太一「ああ、ヒカリ」





太一とヤマトとタケルはそれぞれヒカリとトウヤ、賢を連れて戻りました。






京「ヒカリちゃんよかった、無事だったのね」
ヒカリ「京さん」






トウヤはヤマトに何かを話している。






トウヤ「ヤマト、一緒に行ってほしい所がある」
ヤマト「どこだ?」
トウヤ「ブラックウォーグレイモンの故郷だ」
ヤマト「分かったのか!?」
トウヤ「ああ」






ヤマトとトウヤはデジモンを進化させた。




麻矢「なに、どこ行くの?」
トウヤ「ブラックウォーグレイモンの故郷だ」
麻矢「私も行く」
トウヤ「いや、ヤマトと二人で行く」





ヤマトもうなずいた。






麻矢「分かった」
ヤマト「行こう」





ヤマトとトウヤはブラックウォーグレイモンとメタルガルルモンに乗って飛んで行きました。
太一たちは一端、元の世界に戻りました。






伊織「ヤマトさんとトウヤさんは大丈夫でしょうか?」
空「大丈夫よ、あの二人なら、何だかんだ言ってもヤマトはトウヤのことが心配なのよ」
麻矢「意識し合っちゃって、ヤマトもトウヤも」
伊織「ライバル同士ってデリケートなんですね」





と言う伊織に大輔と賢も顔を見合わせた。





太一「あいつらはきっと一生競い合って行くんだろうな」
麻矢「そうだね」





光子郎は京のデジバイスからデジタルマップを見ていた。





光子郎「この黒い所はどうなっているんだろう?」
京「そこは今、トウヤさんたちが向かっている所なんじゃ・・・」
光子郎「嫌な予感がしますね、何も起こらなければいいですが・・・」






その頃ヤマトとトウヤはブラックウォーグレイモンの感覚を頼りに飛んでいました。





メタルガルルモン「まだ着かないの?」
Bウォーグレイモン「もう少しだ、感じる、この先だ」






洞窟の奥まで行くと広い所に出ました。






ヤマト「おい!あれを見ろ」
トウヤ「あれは・・・ダークタワー、なぜこんな所に!?」
???『フッフッフッ!』






すぐ近くで不気味な笑い声がしている。





トウヤ「誰だ?」
アシュラモン「俺を忘れたか?」
ヤマト「あれは・・・」






アシュラモン・鬼神型デジモン必殺技は阿修羅神拳、
今までよりも最強最悪なデジモンが現れた。
アシュラモンの目的とは?、そしてダークタワーの役割とは?
選ばれし子供たちの戦いは続く。

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