『署長は4歳!?真琴の刑事としての実力』
県警の松本本部長の鶴の一声で刑事デビューを果たした真琴。
今日は拳銃を受け取る日です。
4歳なんですけど4歳の子供でも撃てる銃があるのかな?
カタログを見て選んだのはスミス&ウェッソンのショーティ40でした。
大下勇次「いきなりオート式使うのか?大丈夫か?」
大下真琴「これかっこいい」
目を輝かせる真琴。
近藤卓造「よし、それを注文してやれ」
大下勇次「ふぁ~い」
と、言うわけでショーティ40を注文してもらいました。
近藤卓造「署長、なにかやってみたいことはありますか?」
と、近藤課長聞かれ真琴は少し考えた。
そして・・・
大下真琴「資料がみたいですぅ」
吉井浩一「捜査資料かい?」
大下真琴「はい」
すると吉井は資料室へ真琴を案内してくれました。
吉井浩一「ここは整理していなくてホコリも溜まっているんですよ、ゲホゲホ!」
大下真琴「うわぁしゅごい!これじぇんぶ資料でしゅか?」
吉井浩一「そう、過去の事件とか混ざっていますが誰かが片付けないとひどいなこりゃ」
それでも何とか古い事件の資料を見つけることができました。
ホコリを払うとページをめくりました。
吉井浩一「この辺は古い捜査資料がたくさんあるな」
真琴は字はまだ読めませんがジーッと資料を見つめていました。
そこへ勇次が資料室に入って来ました。
大下勇次「真琴、朝食まだだろう食べに行こう」
大下真琴「えっ、でもちりょうが・・・」
吉井浩一「いいですよ、いつでもお腹空いているでしょ行ってらっしゃい」
鷹山敏樹「来たか、行こうぜ」
大下勇次「ああ、朝食食べて来ます」
大下真琴「行って来ますぅ」
薫も一緒に4人で出て行きました。
近藤卓造「あの二人と一緒で大丈夫かな?」
田中文男「さぁ、事件を呼ばなきゃいいですね」
町田透「もしヤクザ絡みの事件が起きたらマズイですよ」
透の言葉に近藤課長が不安気な顔でうなずいた。
大下勇次が覆面パトカーを走らせていると10数台のバイク集団に囲まれてしまいました。
鷹山敏樹「勇次、止めろ」
勇次が覆面パトカーを止めた。
すると一台のバイクから男が降りて近づいて来ました。
ヘルメット取ると真琴が覆面パトカーから降りて男に近づいた。
大下真琴「お兄ちゃん!」
高野小次郎「よぉボウズ頭のコブは治ったのか?」
大下真琴「うん」
大下勇次「真琴、あぶないからこっちに来なさい」
高野小次郎「ひょっとして大下さんですか?」
大下勇次「そうだが、お前は真琴とどう言う関係なんだ?」
高野小次郎「元暴走族で最近デカの試験を受けて、まだ結果は出ていませんが、こいつらが俺の仲間です」
大下真琴「小次郎くん僕をいじめっ子から助けてくれたんだよ」
高野小次郎「幼稚園児にしては殴る蹴るのひどいあり様で5人掛かりだったので見かねて俺が蹴散らしてやったんすよ」
大下勇次「じゃあ、恩人ってこと?」
高野小次郎「そんな大それたことじゃねぇっすよ、まぁ何度が見かけていたのですいません囲んじまって真琴の姿が見えたからつい」
鷹山敏樹「そうだったのかデカってことはうちに来るの?」
高野小次郎「将来はまずは交番勤務からスタートです」
大下勇次「そうか頑張れよ」
高野小次郎「はい、すいません邪魔しちゃって、道開けろオラ」
バイク集団は道を開けた。
大下真琴「またね小次郎くん」
高野小次郎「おぅ、では行ってらっしゃい」
大下は覆面パトカーを発進させた。
真琴は小次郎に手を振りました。
ここから7年間小次郎とは一度も会えませんでした。
そしてもう一人、その人は喫茶店みなとにいました。
扉を開けて中に入る大下たち
大下勇次「マスターモーニングコーヒー3つこの子は牛乳で」
マスター「ハイヨ~」
滝川アキラ「マコッちゃん?」
その声に振り返ると白いスーツでサングラスをかけた男が真琴を見て立ち上がった。
一瞬身構えた鷹山と大下だったが・・・
大下真琴「アキちゃんだ」
と、言う真琴を見て二人は顔を見合わせた。
滝川アキラ「やっぱりマコッちゃんか、あっ大下さんですか?」
大下勇次「はい、あなたは?」
滝川アキラ「マルボウの滝川です、マコッちゃんいや真琴くんとはパトロールの時に公園でいじめられている所を見かけて」
大下勇次「あ~そうでしたか」
滝川アキラ「もちろんそいつら追っ払ってやりましたよ、かわいそうに、なぁ」
滝川刑事は真琴の頭を撫でた。
見た目は恐いがとっても優しい性格です。
大下勇次「息子がお世話になりました」
滝川アキラ「いやいや、マコちゃん刑事になったのかい?」
大下真琴「うん、県警の本部長が刑事にしてくれました」
滝川アキラ「マジ!?すごいな」
大下真琴「ちゃんとテストも受けたんだよ」
滝川アキラ「そうかエライじゃん」
すると鷹山が耳打ちで滝川と相棒の松井刑事に何かを話した。
それを聴いて滝川も松井刑事もびっくりして大声を挙げた。
松井刑事「え~っ!マジですか?」
滝川アキラ「才能あるってこういうことを言うんだね、天才じゃん」
大下勇次「本部長も側近の緒方刑事部長もかなり驚いていたよ」
松井刑事「そりゃそうですよ、俺もびっくりしました」
マスター「はい、コーヒー2つとミルク、坊ちゃん何食べたい?作ってあげるよ」
真琴はメニュー見て小さい声で注文した。
大下真琴「サンドウィッチとフライドポテト下しゃい」
マスター「かしこまりました」
真山薫「ところで滝川さんたちはこの後どちらへ?」
滝川アキラ「銀星会の様子を見に、まぁチンピラの様子を見りゃたいてい分かりますがね」
松井刑事「なにか分かったら鷹山さんにお知らせしますよ」
鷹山敏樹「サンキューでも気をつけて」
滝川アキラ「ええ、コーヒー美味いな」
真琴にもサンドウィッチとフライドポテトが来ました。
大下真琴「わぁ~いただきます」
マスター「どうぞ召し上がれ」
お子様ランチのように旗までついています。
フライドポテトを指でつまんで食べる真琴。
松井刑事「滝さん、そろそろ」
滝川アキラ「あっそうだな、それじゃ我々はこれでマコちゃんまたな」
大下真琴「バイバ~イ」
大下たちも手を振って見送りました。
それから数分後二人組の覆面を被った男がショットガンを持って店内に乗り込んで来ました。
店内で銃声が鳴り響きました。
“ズダァン💥”
女性客「キャ~ア!」
犯人A「静かにしろ!ぶっ殺すぞ」
二人組はテーブルの物をぶちまけながら店の中まで入って来た
大下勇次「真琴あぶないからこっちに来い」
大下真琴「サンドウィッチィ~」
鷹山は素早くカウンターの中に潜り込んで機会を伺った。
犯人たちは皿やお盆を踏みつけながら進んで来て真琴のサンドウィッチを踏み潰した。
それを見て真琴がブチギレた。
“プッツン⚡”
真山薫「あれ?なんか音がしなかった?」
大下勇次「いや別に薫、真琴のことを頼むぞ、あら?」
真山薫「どうしたの?」
大下勇次「銃がない!おかしいな」
と、言っていると・・・
“バン💥”
犯人A「うっ!ガキがなぜ?」
犯人B「このガキ💢」
相棒をやられたもう一人の犯人が逆上して真琴に銃を向けて来た。
“バン💥”
左の脇の間から相棒のことも撃った。
鷹山敏樹「あんな撃ち方誰に習ったんだ?」
犯人B「痛てぇよ!ガキに撃たれた」
すると真琴はのたうち回っている犯人Bに近づき拳銃を向けて言った。
大下真琴「よくも俺のサンドウィッチを台無しにしてくれな💢死ねクソ野郎!」
大下勇次「やべぇ‼」
“バン💥”
思わず目を閉じてしまった犯人でしたが弾は犯人の耳の横に逸れて床に減り込んでいた。
鷹山敏樹「ヒューすげぇ!」
大下勇次「真琴、拳銃頂戴、あぶないからね」
大下真琴「んっ」
と、言って素直に拳銃を渡した。
薫が二人組に手錠を掛けた。
真琴は床に散らばったボロボロのサンドウィッチを拾って皿らに載せてカウンターに持って行きました。
マスター「ありがとうね」
真琴は大好きなサンドウィッチが食べられなくて泣いた
大下真琴「グスングスンうぅ(´Д⊂)」
それを見てマスターが言った。
マスター「泣かないで大丈夫だよ、これ」
と、言って紙袋を真琴に手渡した。
真琴は紙袋を受け取りポカンとした顔でマスターを見ると
マスター「御礼だよ、開けてごらん」
と言った。
中を見ると注文したのと同じサンドウィッチ入っていた。
すると真琴の表情が明るくなった。
大下真琴「わぁ~いいんですか?」
マスター「もちろん悪い奴を捕まえてくれたから」
大下勇次「マスターすいません」
マスター「お代はモーニングと最初のサンドウィッチの分だけでいいですから」
真山薫「ありがとうございます」
マスター「こちらこそまた来て下さい」
三人は会計を済ませて店を出ました。
二人組の犯人を覆面パトカーに繋いで応援を呼んだ。
すぐに吉井と田中が駆けつけて来てくれました。
田中文男「署長、大丈夫ですか?」
大下真琴「はい」
と、答えてニコッと笑った。
覆面パトカーに乗って署に戻りました。
戻ってから自分の机でもらったサンドウィッチを食べました。
近藤卓造「キレた!?あの子が?」
大下勇次「はい、今でこそ静かに食べてますけど床にサンドイッチが散乱して踏みつけられたのを見た瞬間・・・」
鷹山敏樹「プッツンと音がしたんですよ」
近藤卓造「それからどうしたの?まさか・・・」
大下勇次「俺の拳銃であっという間に一人撃って逆上した相棒の方を横目で見ながら脇から発砲したんです」
町田透「西部劇みたいっすね」
真山薫「まさにそんな感じだったわよ」
大下勇次「でっ倒れた犯人に銃を向けて脅しで一発撃ったんですよ」
鷹山敏樹「よくも俺のサンドウィッチを台無しにしてくれたな💢死ねクソ野郎💢って」
谷村進「止めなかったんですか?」
大下勇次「止めようとしたらもう撃っていたのよ」
近藤課長の唖然とした顔をしていたが怒ったりはしなかった。
真琴は大人しくサンドウィッチを食べていた。
真山薫「あの子、怒らせたらここにいる誰よりも恐いかもしれません」
犯人たちの取り調べのAの田中がBは谷村と吉田がしていた。
鷹山敏樹「課長、本部長に報告しますか?」
近藤卓造「ふ~む、どうしたもんかね?」
そこへマルボウの鶴見刑事と松井刑事と吉沢刑事が来ました。
松井刑事「真琴坊ちゃんはいらっしゃいますか?」
吉沢刑事「失礼します、真琴坊ちゃん」
大下勇次「どうかしたんですか?」
鶴見刑事「滝川さんと新港埠頭を捜索していたんですが途中でいなくなってしまって」
松井刑事「と、いうより消えてしまってもしかしたら奴らに捕まったのかもと思って探し回ったんですけど」
サンドウィッチを平らげると立ち上がって・・・
大下真琴「案内して助けに行かなくちゃ」
吉沢刑事「はい行きましょう」
大下たちもバタバタと出て行きました。
近藤卓造「瞳ちゃん、今の見た?」
山路瞳「はい一舜で署長の顔つきが変わりましたよね」
近藤卓造「あれが松本本部長に気に入られた理由の一つだ」
山路瞳「へぇ~そんなんだ」
吉沢刑事と松井刑事と鶴見刑事と共に大下たちは新港埠頭に急行した大下たち。
松井刑事「滝川さんの車です、まだ中にいると思いますか?」
大下真琴「手分けして探そう」
大下・鷹山・町田・吉井・田中・谷村・吉田も分かれて倉庫の中に入って行きました
行き止まりの部屋まで来た
鷹山と大下と真琴と吉沢は行き止まりのところの部屋に入りました。
すると中には拷問されて血だらけの状態でパイプ椅子に縛り付けられている滝川の姿があった。
大下真琴「アキちゃん!」
大下勇次「滝川さん」
と、勇次たちが近づこうとした時だ
滝川アキラ「マコ・・・来るな!早く逃げろ」
鷹山敏樹「真琴、椅子の足を見てみろ」
大下真琴「えっ?」
よく見ると椅子の足に時限爆弾が巻き付けられていた。
吉沢刑事「滝川さん!」
根本「動くな!.それ以上動いたらこいつごとふっとばす」
柱の陰から現れたのは銀星会幹部の工藤と手下の根本・野口・上村・水沼・中本の6人だった。
工藤「チョロチョロ嗅ぎ回る目障りなハエを捕まえたまでですよ」
大下真琴「それで拷問までしたのか?やましいことがないならそこまでする必要はあるまい?」
真琴の口調が変わったことに大下たちは驚いていたが今は滝川奪還に集中することに
根本「坊やが交っているがどこの子かな?もしかしてこの男の息子とか?」
大下真琴「アキちゃんは俺の恩人だ」
松井刑事「その人を自由にしろ」
工藤「そうはいかねぇな、こいつには死んでもらう」
こめかみ
と、言うと工藤は銃口を滝川の顳顬に突きつけた。
それを見て鷹山たちも工藤に拳銃を向けた。
上村「銃を捨てろ、このデカの頭をふっとばすぞ!」
水沼「どっちにしろ、あと4分でこいつとドカン!だ」
“バン💥”
工藤「うぅっ!」
真琴は工藤の拳銃のトリガーを撃ち抜いた
“バン💥”
工藤「うぅっ、このガキ💢」
次に工藤の右の上腕を撃った。
“バン💥”
滝川アキラ「ウソ!すげぇ!」
“バン💥バン💥バン💥”
鷹山と大下も野口や根本・中本を撃った。
水沼と上村は銃を捨てて両手を挙げた。
大下真琴「大丈夫か?アキちゃん」
滝川アキラ「ああ、本当にマコちゃんか?」
大下真琴「すぐに助ける、このクズを殺ったらね」
と、言って工藤の顳顬に銃を押し当てる
工藤「日本の警察はお偉いさんの許可がないと射殺したらいけないはずだ」
大下真琴「フッ確かに、でもお前は違う殺せば褒めてもらえる、ヤクザはこの世にいらない、それとも東京湾でサメの餌になる?それでも構わないけど」
大下勇次「工藤、この子は本気だぞ、俺たちよりあぶないんだぜ」
大下真琴「鮫に食われればそれは自然現象だからね、俺は上に怒られなくて済む、手下ども一緒に沈めてやろうか?」
滝川たちも大下と鷹山も真琴の目が坐ってることに気づいていた。
大下と鷹山は手錠を掛けた、野口たちを立たせた
吉井浩一「止めた方がいいよな?」
谷村進「でも署長に楯突くわけにもいかないし」
吉田春彦「見守るしかないですね」
町田透「呑気なこと言っている場合じゃないでしょ」
田中文男「あれ?車が近づいて来たぞ、誰だありゃ」
大下たちも振り返って見ました。
サイレンを鳴らして一台の覆面パトカーが近づいて来ました。
乗っていたのは薫と近藤課長でした。
近藤課長が降りて来ました。
近藤卓造「署長ストップ!殺しちゃダメェ~!」
大下真琴「殺さないよサメの餌にするだけ」
町田透「またサラッと恐ろしいことを言うよね、面白いけどですけど」
鷹山敏樹「課長、俺とユージよりあぶないことを考えているんですけど」
近藤卓造「裁判にかけて罰すること我が国のルールですから」
大下真琴「こんなクズ死刑になるに決まっているじゃん沈めちまおうよ~」
近藤卓造「気持ちは分かります、しかし法律で罰しないと・・・」
大下真琴「フッ冗談ですよ透さん連行していいよ」
町田透「あっ、はい」
町田と吉井たちが工藤たちを連行しました。
真琴は滝川たちのところへ行った。
滝川アキラ「マコちゃん助けに来てくれてありがとう」
大下真琴「遅くなってごめんねアキちゃん」
吉沢刑事「滝川さん立てますか?」
吉沢刑事が滝川を抱き起こして滝川の左腕を自分の肩に回して腰を支えた。
松井刑事「真琴さんかっこよかったっす!目が坐った時はゾクッとしましたけど」
吉井浩一「署長爆弾!あと1分もありません、大下どうしよう」
大下真琴「すっかり忘れていた、見せて」
大下勇次「これはあぶないから俺がやるよ」
あて50秒・49・48とカウントダウンして行きます。
勇次は蓋を開けて見つめた、解除する線を探してリード線を切ろうとナイフを近づけると
大下真琴「それじゃない!緑の線だ」
大下勇次「えっ?いや大丈夫だよ」
田中文男「大下、それダミーかもしれん署長が言うなら緑だ」
田中の助言もあって仕方なく緑の線を切ると・・・
“パチン⚡ヒュ~ン”
と、カウントが消えた。
解除成功です。
鷹山敏樹「おぉ!よく分かったなリード線がダミーだと」
大下真琴「なんとなくね」
近藤卓造「よくやった、さぁ帰りましょう」
松井刑事と吉沢刑事に抱えられて滝川は近藤と一緒に来た救急車に乗り込みました。
吉沢刑事「真琴さんありがとう」
大下真琴「どういたしまして」
松井刑事「かっこよかったっす」
大下真琴「ありがとう」
滝川は手を振りました。救急車はサイレンを鳴らして発進しました。
そして真琴は松本本部長に捜査の報告をしました。
松本本部長「ほぉ友達を助けたのか偉いねよくやったね」
大下真琴「ありがとうございますぅ」
松本本部長「これからも頑張って」
大下真琴「はい」
二人のツーショットで次回へ続く。
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