2014年7月28日月曜日

スーパーあぶない刑事41話



『防備活動』・外敵に対する備え・防犯




ある日の放課後、徳川家長女・里菜は六人のヤンキー女子を引き連れて町の中をパトロールしていました。





老婆A「里菜ちゃん?どうしたんだいその格好、特攻服なんか着て」
里菜「あっナツ婆ちゃん、これは違うの私たち防犯ヤンキー隊なの」
老婆「防犯?それはお母さんのかい?」
里菜「うん、今度ゆっくり説明するから」
千絵「里菜ちゃん、あれ」
里菜「えっ?あっごめんね、またね」





親友の千絵もヤンキー隊の一人だった。
それに真希や玲菜・香菜もいます。
千絵がカツアゲしている中学生の男子三人組を指した。






学生E「シケてんな~これしかねぇのか?」
学生F「もっと持ってんだろ出せコラァ💢」
男の子B「持っていません、返して下さい大事なお金なんです」
学生G「うるせぇ逆らうとブッ殺すぞ」





と言って一人が男の子を殴りとばした。





里菜「弱い者いじめかよ」
千絵「私も・・・」
里菜「いい一人で、見てな」


 


学生Fの蹴りが男の子の腹に入った。





男の子「ゲホ、ゲホ助けて下さい」
里菜「やめな!」





里菜の声に三人組が振り返った。





学生F「あ~?なんだてめえ何か文句あんのか?」
里菜「嫌がってんだろ💢やめな!」






母親譲りの啖呵を切って学生Fを突き飛ばした。





里菜「大丈夫かい?」
男の子「ハイ・・・」
里菜「千絵、玲菜、彼のことをお願い」
千絵「任せときな、玲菜」
玲菜「立てるかい?」






千絵と玲菜が男の子を抱えて下がって行きました。






学生E「よくも邪魔してくれたな、このアマ💢」
学生G「やっちまえ!」






三人がかりで殴りかかって来ました、が里菜の敵ではありません。
三人のパンチを軽く躱すと一人の鳩尾にパンチを入れてもう一人には急所に蹴りを入れ三人目の顔面に後ろ回しを極めた。
三人同時に倒れた。






里菜「次は本気でシバクよ💢消えな!」
三人組『うっうわぁ~』





悲鳴を挙げて逃げて行きました。
チッと舌打ちすると男の子に近づいて優しく声をかけた。





里菜「お腹大丈夫かい?」
男の子「ちょっと痛いです、助けてくれてありがとう」
里菜「あんた中学生?」
祐介「浜中の栗林祐介です、徳川さんでしょ?」
千絵「あんた同じクラスの全然気づかなかった」
里菜「あいつら何なの?」





腕組みして聞く里菜に栗林は口籠ってしまった。





里菜「ちゃんと聞くから話してごらん」
栗林祐介「一週間くらい前からあんな感じで最初はカラかわれて、最近エスカレートして来て、さっきのように・・・なった」
玲菜「あいつらうちの学校じゃないよね、どこで知り合ったんだ?」
栗林祐介「小学生の頃、児童館で最初は仲良しだったんだけど・・・中学に入ってから」
千絵「いじめられるようになったのね?」






と、千絵に問われてコクンとうなずいた。






里菜「分かった、これからは私たちが守るから、安心して」





里菜の宣言に真希たちもうなずく。
横浜の防犯活動を始めた里菜は親友の千絵や真希・玲菜・香菜・美佳・敦子の六人と里菜を入れて
七人でいじめや防犯のヤンキー部隊を造ったのであった。
たまに家吉も手伝っている。
親友の千絵たちも空手教室で一緒に習っていた。
学校では普通の中学生として生活して放課後と休日に特攻服を着たヤンキーとして弱い者を助けたり
困っている人を助けたりしていた。
ヤンキーでもかっこうだけなので町の人には信頼されている。
徳川家の令嬢の里菜が正義感が強いと知っているから・・・






八百屋「おぅやっているね、頑張れよ!」





と、こんな感じである。





里菜「うん、ありがとう」





そういう時はふつうに対応している。
そんな里菜のあだ名は「姫将軍」である。
母親が元レディースの総長だったせいか血は争えないようだ。







肉屋の店主「姫、母ちゃんに似て来たな」
里菜「おっちゃん、さすがにまだバイクは乗れないけどね」
肉屋の店主「ハハハ!似合ってるよ」
里菜「サンキュー」






商店街の人たちが『姫将軍』と名付けてくれたのだ。
これに関しては父・吉之も何も言わない、心配はしているようだが・・・
里菜の活動のことが真琴の耳にも入った。





徳川吉之「真琴、里菜がヤンキーになってしまったんだ」
大下真琴「ブーッあんだって?」






突然の吉之の報告にコーヒーを吹き出す真琴。






徳川宗明「いや、でもなただツッパッてるわけじゃないらしいんだ」
大下真琴「どういうこと?」
徳川吉之「薫さんから何も聞いてない?」
大下真琴「いいや、なに?」






吉之と宗明、そして治樹も加わり真琴に里菜がヤンキーになった経緯を説明してくれた。
商店街を始めとした防犯パトロール隊を里菜の言い出しっぺで誕生した。
理由は学校外でもいじめや少年犯罪が絶えないからである。
警察の手の届きにくい所やパトロールしきれないところがあるとゆう話を
聞いた里菜が友達と相談して表向きはヤンキーとして防犯活動をしようということになったのだ。






大下真琴「なるほど、あいつらしい、でもならふつうに活動すりゃいいだろ、なんでヤンキーになる必要があるんだ?」
徳川治樹「そのヤンキーってところがミソなのよ」
徳川吉之「俺も最初はなぜヤンキーなんだ?と聞いたら『本当はバイクに乗ってパトロール部隊を
造りたいけど18才までは免許が取れないから、チャリじゃかっこ悪いから』って」
徳川治樹「それに横浜でヤンキーとしてテッペン取ればワルさする奴を減らせるかもしれないから、とさ」
大下真琴「毒をもって毒を制す、ヤンキーになって本当の悪をやっつけるってこと?」






そこへ薫と鈴江が来ました。





徳川吉之「あっ薫さん話しておいたよ」
真山薫「すいません、私も里菜ちゃんから相談を受けた時は驚いたわ、でも話を聞いて説得力が
あると思ったのよ」
鈴江秀夫「彼女の方から条件を出して来たんです」
大下真琴「条件?どんな?」
鈴江秀夫「街の不良からいじめまでパトロールすることで大きな犯罪になる前に自分たちが防いで、もし大事なりそうになったら俺たちに通報するからって」
真山薫「薬物を手を出す少年を未然に防いで説得するって前科者になる前に目を覚まさせてやるって」
大下真琴「大事になりそうになったら少年課に連絡するってのは本当だな?」
真山薫「そこで署長に頼みがあるの、署長から里菜ちゃんたちを犯罪防止ヤンキー隊として任命してあげてくれない?」
徳川吉之「俺からも頼む、港署署長の公認とゆうことでやらせてやってくれないかな?責任は俺が取る、俺の娘だから」





吉之の話に治樹と宗明にも頭を下げられる真琴。





近藤卓造「いいんじゃないですか?署長」
大下真琴「副署長、でもなぁ・・・公認か・・・」
徳川宗明「公認されたからと言ってそれを悪用するような子じゃない、署長だって里菜の性格はよく分かっているだろう」
大下真琴「松村課長、あなたがボスとして里菜たちと連携を取ると言うなら認めます、どうしますか?」
松村優子「実はその線で話を進めようと思って署長の許可をもらおうと思っていたところです」
大下真琴「なら話は早い許可します」
松村優子「ありがとうございます、では早速これにサインとハンコウをお願いします」





それは署長の認定許可書であった。






大下真琴「分かりました」





真琴は自分の名前をサインしてハンコウを押して松村課長に渡した。





松村優子「ありがとうございます、責任は私が取ります、では徳川さん、これはあなたに渡しておきますわ」
徳川吉之「確かに受け取りました」





その日から里菜たちの活動が広く認められるようになりました。





里菜「コラァ、このクソガキども💢取ったもん出しな!」
少年A「やべっ逃げろ!」
里菜「逃がすもんか、挟み撃ちにするよ」
真希「OK、玲菜」
玲菜「ああ」






万引き常習犯の少年四人組を捕まえて盗った物を出させて警察に突き出すか親を呼ぶか相談していた。
駄菓子屋のおじさんと万引きした少年たちを説教する里菜たち






里菜「いいかい、犯罪に大きいも小さいもないんだ悪いことはやっちゃいけないんだ」
千絵「今日のところは注意だけにしておいてやる、次やったらポリに突き出すからね!」
少年たち『ハイ~すいませんでした!』





竹刀を持った千絵に凄まれてビビリまくる少年たちは盗った品物を返して帰って行きました。





駄菓子屋主人「ありがとう、ワシもスッキリしたよ」
真希「これからも私らが目を光らせておくから安心して、ねっ里菜さん」
里菜「そうよ、遠慮しないでバンバン相談してなんたって港暑の少年課が後ろ盾についているんだから、ひどいようなら私たちが薫さんたち呼ぶからさ」
駄菓子屋女将「頼りにしているわよ、お嬢さん」
里菜「うん」






こうして里菜たちは第一歩を踏み出したのであった。
弱き者を助け悪い奴をこらしめる『姫将軍・里菜』と仲間たちの世直しが始まった。
ある時は・・・





香菜「ちょっと待ちな!一人に大人数で袋叩きにしやがって💢」
美佳「覚悟はできてんだろうね」
里菜「みんな一人も逃がすんじゃないよ」
みんな『OK!』






中学生のいじめを目撃した里菜たちは傷害罪として港署に通報して少年たちを突き出した。





鈴江秀夫「いじめかぁ、ありがとうあとはこっちに任せて、きちんとやるから」
敦子「お願いします」
里菜「警察で頭冷やして来な!」






母親譲りの啖呵を切ってワルガキたちをこらしめます。
そして必要以上の暴力は振るわないとゆうことをモットーに活動しています。
少年課の潜入捜査にも役立っていました。






徳川吉之「菜美とかつてのレディースメンバーが里菜たちをバイクに乗せて活動の手助けをしたいと申し出ているんだが・・・署長どうする?」
大下真琴「それはもちろん、防犯活動のためなんだよね?」
徳川吉之「もちろん、『白銀のオナミ』が正義の活動するって」
原田実「白銀オナミが復活するんですか、母子でやるんだ」
大下真琴「かつてのレディースのメンバーを集めたのか、一つ条件がある、レディースのメンバーと里菜たちのメンバーを呼んで」
徳川吉之「分かった」







吉之は自宅に電話して菜美たちを呼び出した。
菜美たちが港署にして真琴に会釈をしました。





菜美「丁度よかった、私も真琴さんに話そうと思っていました」
大下真琴「ハクギン御菜美を解禁したいと言うんですね?」
菜美「はい、里菜ちゃんたちの活動の手助けをしたいと考えています」
恵莉「私も菜美さんと恩返しがしたいっす」
こずえ「私らがバイクにこの子たちを乗せてやれば行動範囲も広がるし、やりやすいと思うんです」
幸絵「今のガキにビシッと喝入れてやりたいんです」







菜美たちの真剣な顔を見て真琴は考えた。
防犯活動するために集まってくれたメンバーたちに許可しようかどうしようか?
そして署長の真琴が出した応えは・・・






大下真琴「いいだろう、ただし少年課の松村課長を始め薫や鈴江さんたちとコマめに連絡を取り合うこと、これが条件だ」
菜美「ハイ、よしみんな今まで迷惑をかけた分恩返しするよ」
みんな『オーッ!」
千絵「もう一ついいですか?」
大下真琴「んっ?なにかな?」
玲菜「この中のリーダーは里菜さんにやってもらいたいんです」
美佳「それが放課後ヤンキーをやる時に決めたことだから、菜美さんたちもそれでいいですか?」
菜美「もちろん、私たちはあんた達をバイクに乗っけて走るだけよ」
恵莉「うん、手助けなんだから」
千絵「それなら喜んで、こちらこそよろしくお願いします」






こうして元レディースとヤンキー部隊の防犯活動が始まりました。
総勢27人がバイクで町をパトロールします。
ある時は万引き犯を追いかけて捕まえたり、たばこを吸っている高校生に注意したり
暴行している少年たちを軽くシバイて少年課に突き出したりと活躍していました。






美佳「こんなことをして恥ずかしくないのかい!」
里菜「弱い者をいじめるなんて最低なんだよ💢」
不良A「なんだてめぇやんのか?コラァ💢」
千絵「口で言って分からないなら体に教えてやるよ」
不良B「上等だ、やっちまえ!」






同じくらいの年の少年たちにも負けません。
一人残らず返り討ちにして少年課に突き出してやりました。





里菜「ムショで頭冷やして来な!」






いつもの啖呵を切って終了。





鈴江秀夫「いつも助かってるよ」
里菜「いいえ」
真山薫「それじゃ、またね」
里菜「はい」






薫たちには丁寧な態度でしゃべってお辞儀をして見送ります。






こずえ「さすが姐さんの娘さんですね」
幸絵「ビシッと極めていましたね」
菜美「こんな日が来るとはね」





菜美もうれしそうです。
ところで双子の兄・家吉はというと家でテレビゲームを黙々としていました。
おとなしい性格なのであまり活発に動くことはしません。
里菜は里菜、自分は自分、それでも通じ合っていました。
そこが双子の不思議なところです。





家吉「あいつ、やってるなぁ」






妹のやっていることが何となく分かっているようです。
里菜たちの活躍に少年課の検挙率もアップしていました。
それでも少年たちの犯罪は増え続けていました。
中には薬物に手を出す少年もいます。
真琴たちも潜入捜査で出所と思われる店を調べたりして
里菜たちと連携を取っていました。







本城慎太郎「あっよしよしよし、こっからは俺たちの出番だ、根本から引っこ抜くよ~」
鷹山敏樹「POOLBARを突き止めて潰さないと」
海堂進二「薬を回収して、できるだけ表に出るのを防ぐ」
大下真琴「手分けしてBAR・スタジオ、モロモロ当たるよ」
みんな『オッス!』
本城慎太郎「よ~し、ここから辺で散ってくれ」





里菜たちはゲームセンターに来ていた。
薬物の入手ルートを調べるためです。
高校生や中学生が薬物に手を出そうとしていることや、バックにどんな人物がいるのか?
それを突き止めるため、岸本や鈴江と一緒にいます。
ここから先は次回になります。



つづく。

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